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龍の牙と龍の腕  作者: 干からびたナマコ
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光と影

第十四話短すぎて自分で驚きました(笑)。第十五話は前回よりは長めに使ってます!

日の光を感じて身を起こす。ゆっくりと目蓋を開ける。

龍牙がいなくなってから今日で二日。昨日は食事とお風呂以外はお祈りをしていた記憶しかない。

どうやら祈りを捧げているうちに眠ってしまったらしい。

「お祈り、しないと。」

ギルドの偉い人が休暇を出してくれたおかげでお祈りに専念できる。ありがとう、偉い人。

「ああ、アルマノス様…。」

光の神様の名前を呼ぶ。世界のみんなが信仰している神様。前に他の神様が悪いことをした時に懲らしめてくれたらしい。

「お願いします、お願いします…」

アルマノス様にとって、人一人なんてちっぽけかもしれないけど、まだ付き合いは短いけど、

「龍牙を見つけて下さい…」

私じゃどうにも出来ないけど、アルマノス様なら何とかしてくれる筈。お願いします、お願いします…

『…………少女よ。未だ幼き少女よ。』

「…え?」

見上げても誰もいない。でも声だけが確かに聞こえてくる。

『あなたが探している少年は、囚われています。』

「!だ、誰にですか!?」


「……………はっ!」

「起きたか。」

目を開けると横に亜守斗が座っていた。

「タオル、いるか?」

「あ、ああ。」

俺の身体は冷や汗でビッショリになっていた。

「…なんなんだ?アイツ。」

「あの方は俺たちのボス。ここ、ギャルブリア帝国の女王だ。」

「王様!?」

「ああ。この国ができたのは三十年前だが、ずっとあの方が統治している。」

「待て。三十年って、いったい何歳から国王やってるんだよ。不気味ではあったけど、そんな歳とってないだろ。」

俺の言葉に亜守斗が頷く。

「そう思うよな。だが、あの人はそもそも人間じゃない。」


「そんな…。龍牙は国家レベルで狙われていたの?」

『正確にはそこの女王が、ですが。でも、独裁体制なので実質国一つが相手ですね。』

『それに、この国にも危険因子がいます。それも国家の中枢に。』

「王国側にも!?」

『はい。今はギャルブリア帝国と対立していますが、彼は危険な一族の血を引く者。いつ本性を表すかは時間の問題でしょう。』

「ど、どうすればいいのですか!?」

アルマノス様は包み込むような優しい声で私に仰った。

『大丈夫。敵は強大ですが、何も力で勝つだけが戦いではありません。相手の動向は私が探っています。今はまだ、動くべき時ではありません。私に任せて下さい。』

「あ、ありがとうございます…!」

『あの少年があのまま囚われていたら、いずれ世界が崩壊する事態になります。あの少年の未来には、世界の未来がかかっているのです。』

「世界を破壊するなんて…。その女王というのは何者何ですか!?」

『彼女は、人間ではありません。』

アルマノス様の声が重くなる。神様がここまで本気になるのだから、きっと魔王のような存在なのだろう。

『彼女は私が異世界に追いやった邪神。かつてこの世界を我が物にしようと企んだ張本人。』


「あの方の本名はジョーカーじゃない。この世界を恨む者。影を司る神、『アイラ』だ。」

「神!?」

亜守斗の言葉に度肝を抜かれた。まさか神に狙われていたとは。

「…でもお前、やけに詳しいな。」

「…………まあな。」

「ここでの地位が高いからか?」

「違う。」

亜守斗がやけに強調しながら否定してきた。

「じゃあ、何でだ?」

「…………」

俺の質問に答えず、亜守斗は黙り込んだ。言い表せないというよりは説明したくない、どうやってこの場を切り抜けようかと考えているようだ。

「…お前は仲間じゃない。話す義理はない。」

そっぽを向いてそう答える。半ばヤケクソのようだ。

「わかったよ。でも、絶対に聞いておきたいことがある。」

「約束しただろ。俺の過去を教えろ。」

「…いいだろう。」

亜守斗は向かい合うように座り直し、こちらを向いた。

「お前はジョーカー様の僕として作られた生物兵器。」

「今更だが、人を人とも思わないんだな。」

「…続けるぞ。お前は生物兵器、邪龍ヴルトロスだ。」

「…………ほ、ほう。」

ドラゴン、ドラゴンかぁ〜。ちょっと格好いいかも。

「なんか嬉しそうだな。」

「!いや、なんでもない。続けてくれ。」

「ああ。俺たちは野生児のお前を捕獲して、ヴルトロスの素体にした。そして命令を聞けるよう、まず最低限の知識を植え付けた。」

「だが、そこで事故が起こった。」

「事故?」

亜守斗は俺を真っ直ぐ見つめた。

「逃げ出したのさ、お前がな。」

「捕まえられなかったのか?」

逃げた俺が言うのもおかしいが。

「かなり強く作っていたからな。だが理由はもう一つある。」

「もう一つ?…あ、それって!」

夢の中で出て来た!

「夢に出て来たんだろ?黄金の騎士が。」

「ああ。あの人は誰なんだ?」

「アイツの名はデヴィット。サールジニア王国特別騎士団団長だ。」

「デヴィット?デヴィット、デヴィット…」

夢の中の朧げな記憶が正しければ、なんか聞き覚えのある声だと思ってたけど、もしかして、もしかして

「…どうした?」

「………デヴィット先生かー!?」

どうでしょう。前より長くなっていたとは思います。まあ、それでも短いとは思いますが。それでも楽しみにしていただけたら幸いです。第十五話、読んでいただきありがとうございました!

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