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青春オートバイ  作者: もと
2/3

ボーイミーツガール

家を出て直ぐの幹線道路で回転を上げ、速度を増す。

だが、急加速したりはしない。走り出しはタイヤはもちろんライダーを暖めるように走る。

(出だしでかっこいいところ見せようと散っていった男たちを散々見てきたわ。散りだけにね)

母がしょっちゅう言っていた。

そういう有名な動画もたくさん見てきた。GSX-Rの人のやつとか…

とにかく安全運転で学校につかないと…初日から事故は勘弁だ。

トコトコ…トコトコ…

渋滞ではないけどずっとタラタラした速度で流れている。うーむ…退屈だ…

退屈を極めていると後ろからやたらかっこいい音が聞こえてきた

シュイイィィ…ッブゥン…ブゥン

追い越し車線を華麗に駆け抜けてったのはやたらでかいバイクだ。

あれは…GSR400…?

B-KINGを小さくした様な見た目が印象的だった。

けど、更に印象的だっのは、リアに学校の駐車シールが貼ってあったことだ。それもうちの高校。

上級生にもバイク通学してる人がいてホッとした。

それにしても飛ばしてたな。もう姿が見えない。。。


シュイーン…

到着。学校の駐輪場はバイク、原付、自転車としっかり分けられている。

残念ながら下駄箱はバイク置き場が一番遠い…

仕方ないかと思い駐車しようとしたら

「あれ…さっきのニンジャじゃん?」

背後からの突然の呼びかけにドキリとして振り向くと

「新入生?初日からバイクなんて珍しいね!」

声の主は女子。それも美少女と言っていい女子だ。

虚を突かれ言葉に迷いながら視線を下ろすと、彼女が跨がっているバイクに目が止まった。

GSR400。さっきのバイクだ。

「あ…めっちゃ速かった人…」

「え…ええっと…君は何も見てない。いい?朝ごはん逃してコンビニ寄るために爆走してたバイクを君は見ていない。いいね?」

ガシッと方を掴まれ覗き込まれる。

って…近い近い!めちゃくちゃシャンプーの香りがする!!

「あっ…はい」

動揺のあまり、それがやっと出てきた一言。

「なら、よし!」

ふふっと微笑みながら軽々とGSRを取り回している。

え…そのバイク400ccの中だとかなり重い方だよね。

この人何年生なんだろう。三年生かな?

「あたし、河咲華恋かわさきかれん。愛車は見ての通りGSR400。あなたとはいいバイク友達となれそうね。名前は?」

「え…えと、本多零士ほんだれいじって言います。新入生です。バイクはNINJA250SLです」

「よろしくね。ちなみにあたしは二年生。また、部活紹介のときに会いましょ。本多くん♪」

そう言って美少女…いや河咲先輩は下駄箱の陰に消えていった。


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