エピローグ
あれから1週間が過ぎた。
俺はあいもかわらず探偵稼業に勤しんでいる。事件は起きたかって? もちろん起きたよ。今度は盗撮だ。男が若い女性の後をつけててな、バックにカメラらしきものがあって俺は現行犯で捕まえて警察にしょっ引いてやったよ。その話は長くなるからまた今度だ。今日は先週の殺人事件の解決祝いで回転寿司で寿司を食っていた。
やはり寿司は日本の文化。嫌いになんてならねぇよな。そして、今日は他にも2人呼んだいた。
「いいんですか? 我々もご馳走になって」
「いいじゃなぇか富田。探偵に呼ばれたんだ。たらふく食って帰ろうぜ」
そう、先週お世話になった富田と海藤の2人だ。今日は気分がよく、俺の奢りという事になっているが、お前ら調子に乗ってバクバク食うなよ?
「ふぅ……もういいや」
「俺も、いいかな」
「会計にするぞ」
俺は会計ボタンを押し、店員を呼んだ。
「ご確認いたします。100円のお皿が36枚、350円の日本酒が4本、250円のパフェが1つ、5670円でよろしいですね?」
「ああ」
「では、お会計時にこちらを持参してください」
俺はサイフを確認した。しかし……しかし……。
「あーーー! 3000円足りねぇ!」
昨日居酒屋をハシゴして金がすっからかんだったのを思い出した。
「仕方ねぇな。俺が払ってやるよ」
海藤はサイフを出し、6000円を渡した。
「ところで、鮫咲さんどうしてますか?」
帰り際、俺は犯人だった鮫咲の事が気がかりだった。
「今は事件の事全部話して留置場にいるよ。すっかり毒気が抜かれている。どうやら彼女さんの死も乗り越えたようだ」
「よかった……」