7-1 雑記
テーブルトークRPGは楽しいのか。
私個人の意見を言わせていただくと、とても楽しい競技であると思います。
しかしテーブルトークRPGは何が面白いのか判らない。あるいはテーブルトークRPGは詰まらない。はたまた、面白いかも知れないけれど、必死になってやるほどではない。
そのような声をよく聞きます。たぶん間違っていないと思います。そしてそれには理由があります。
他の競技と比べてみればそれは判ると思います。
メジャーにマイナーは勝てない
比較対象として最も判りやすいのは、競技人口が多くて確立されているもの。
それは将棋、囲碁、チェス等、麻雀もこれに準拠します。世界レベルで競技者が居て、それぞれに組織が確立されていて、プロフェッショナルの認定機関があり、その人達には給料や賞金を与える。さらに競技者の育成や競技人口の増加を目的として様々な活動もしている。
まさにレベルが違います。テーブルトークRPGが本当に面白くて、親しみ易く、誰もが気軽に遊べるとしたら自然とこう言った組織がうまれてきます。そしてその活動は広がっていきメジャーな競技として知られていくことでしょう。
これらに比べれば間違いなくマイナーな競技です。当然競技人口も少なく、それを増やして行くにはまだまだ草の根活動が必要でしょうね。
ありがたいことにコンピュータRPGの普及によって、テーブルトークRPGの知名度も上がり、それによる競技人口の増加もありました。残念ながらそこに留まる人は多くなかったようです。
そして競技人口の少なさは致命的です。コンテンツを作ろうとしても商売にならなければ継続することは出来ません。
また、新たにテーブルトークRPGを始めようとしても、近くに知っている人が居なければ、遊ぶことすら出来ません。最近ではオンラインを使ったセッションもあり、距離に関係なく遊ぶことが可能になってきていますが、それでも仲間を見つけることが容易ではありません。
遊べなければ面白さも判らないし、好きになることもありません。そして競技技術を得ることも出来ないのです。
競技に対する技術は必要です。どんな競技にも言えますが、碌にルールも知らない下手な人だけしか居なくては、面白くなるはずが無いのです。
そして技術を高めるにはひたすらそれをやり続けるしかありません。ルールブックをパラパラ捲るだけで上手くなることは難しいでしょう。
競技人口が少ないと当然遊ぶ機会も減ります。それに伴い上手い人が発生する確率も減ってきます。上手い人と遊ばないと詰まらない。(面白みを得る機会が少ない)
つまりそう言うことになるのです。
余談になりますが私の拙い記憶ではテーブルトークRPG競技のプロフェッショナルと言う人は居ない気がします。たとえ居たとしても、それだけで生活していけるとは思えません。
例えば将棋を例にすると、頂点に立つプロフェッショナルはかなり稼いでいると聞きます。CMへの出演なんかもあったりして知名度も抜群。そんな高名な方と比べる方が間違っていると思えるでしょう。でもこれが大事なことなんです。
競技者の中に、著名人が多く居る方が競技自体の知名度上昇となり、競技人口も増える。そしてそれによってそこからまた新たな著名人がうまれてくる。
この繰り返しによって競技は成長していくのですから。
もし貴方がテーブルトークRPGをやってみたいと思っていて、近くに競技者が居るとしたらそれはとても幸運なことかも知れません。幸いなことに私はそう言う人たちに恵まれました。だから今も昔もテーブルトークRPGを遊んでいます。
あ、ちなみに私の理想はテーブルトークRPGがメジャーな競技として知られることです。いつの日かそう言う日が来ることを切に願います。
「マイナー競技はメジャー競技に勝てない。ならその競技をメジャーにすれば良い」
まぁ、理想と言うより妄想に近いかも知れませんけどね。