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幼いころの僕ら   作者: 音羽
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芽生えた芽たち

「ばいばい。」

母に連れられて慣れてた風景と別れの挨拶をする。父はいない。

これが、私の人生。つまり、河谷由香の人生。



ー保育園に入ったときのこと

?「ねえねえ、あそぼう!!」

誰かが話しかけてきた。可愛い女の子。

由香「いーよ!!あそぼう!!」

?「わたし、かわぐちゆうきってゆうんだ!あなたは、 だれ?」

由香「ゆかってゆーの!!よろしくね!ゆうきちゃん!」

勇気「うん!ゆかちゃん!」


それから、ほぼ毎日遊んだ。日が暮れるまで。

それから、渡辺兄弟に出会った。

勇気「あのね、いっしょのクラスのわたるくん!あと、おとうとのかけるくん!だよ!」

航「よろしーく!!!!たくさんあそぼーぜ!」

翔「よろしく。」

由香「うん!!よろしく!」


こうして、知り合った4人。

保育園の年長さんである、由香、勇気、航。

保育園の年中さんである、翔。

5才のときの短い思い出である。


航「ちーっす!きょう、みんなでおれのいえこいよ!」

由香「いくー!!いくいく!たのしそーう!」

勇気「えー、ゆかとあそぶのにー!」

由香「あ!!そうか!!そーだ!」

翔「にーちゃん、どんまい。」

航「か、かける…、いっしょにあそぶか…」

由香「でも、あしたなら、あいてるよ!」

航「お!あそぶか!!!!」

勇気「さんせーいっ!!」


勇気と遊んだ由香は、家に帰った。

すると、

母「もう、引っ越さないといけないの。ごめんね。」

由香「ひっこす…?なーに、それ?」

母「遠くにいくのよ。」

由香「みんなは?ゆーきは?わたるは?かけるは?いっしょ?」

母「違うの。離れるの。この家も。」

由香「なんで…?」

母「…もう、無理なの…。」

私は、たくさん泣いた。そんな気がする。

由香「いやだよぉおおおおおーー」


ー次の日ー

渡辺兄弟の母「はーい!写真とろっか!」

由香「てれてきた…!」

勇気「これなに…?」

航「ん?…っておい!あぶないぞ!」

渡辺兄弟の母「勇気ちゃん、縄をふりまわさないの!」

翔「おかーさん、はーやーくー、あそびたいー」

渡辺兄弟の母「じゃあ、はい笑顔!!」


たくさん遊んだあと、その次の日も、次の日も遊んだ。でも、引っ越すことは言わなかった。

…いや、言えなかった。

離れたくなかった。まったく知らない場所で、知らない人たちなんて…。


でも、


ついにその日がきた。


「ばいばい。」って難しいのかなぁ。

言えなかった。涙で。泣けて、泣けて。

車の横には、無言の3人。すると、

勇気「これ、みんなでつくったの。」

翔「…ね。げ、げんきでね。」

勇気「また、あそぼうね!ぜったいに!」

由香「…あ、あり、ありが…とう…」


車は出発した。

航はなにも言わなかった。でも、この気持ちは、知ってたんだ。恋だって。でも、詳しく知らなかった。

ただ、航は黙ってた。

車を追いかける3人。


…さよなら。

勇気、ずっと親友だよ。

翔、いつまでも優しいままでいてね。

航、幸せに…なってね。


心にしまっておく。でも、ここまでしか記憶にない。忘れてしまった。

でも、覚えているのは、暗闇の中、ひとりで母の帰りを待っていたことだった。

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