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Stage5 難易度アップと裏ボス

 さぁ、テリャくん、ズリャくん、行きますよ!


「テリャ!」

「ズリャ!」


 第二ステージは、洞窟から抜け出して、ジャングルです。


 テリャくん、ズリャくん、さっきまでのはオープニングに過ぎません。


 次からは、ドンドン謎解きも難しくなっていきますし、敵も強くなっていきます。


 気を引き締めて挑みましょう!


「テリャ!」

「ズリャ!」


 背の高い木々の中をテリャくんとズリャくんが進みます。


 ここには洞窟と違って、日差しがよく届きます。


 虫や木の実、カラフルな植物がひしめく緑の世界――そんな中を二人の勇者が進みます。


 ここには――おや、早速現れましたね。


「キシャアアアア!!!」


 頭がカマキリの怪物がやってきましたね。


「テリャ!」


 おぉ、テリャくん。果敢に挑みます。


「テリャ! テリャ! テリャ!」

「ぶしゃあああ……」


 突き出して、かわされて、突き出して、あたって――おぉ、倒しました。


「キシャアアアア!!!」


 おっ、また現れました。進めば進むほど同じやつが出てきますね。


 それをテリャくんが突き刺します。


「フシャアアア!!!」


 今度は蛇の頭をした怪物がきました。


「テリャ!」


 それをテリャくんが槍で突きます。頭を一突きです。


 すると、蛇の怪物とカマキリの怪物達がわらわらと集まってきました。


 あらら、囲まれてしまいました。


「テェェェェ……」


 おや、テリャくん、槍を構えたまま何やら力を溜めています。


「テリャあああああ!!!」


 おぉ、何という事でしょう。


 テリャくんが溜めたパワーが槍に伝わって、武器の攻撃力が上がり、対象範囲も広がって、周囲の敵を倒してしまいました。


 凄いです! テリャくん!


「テリャ!」


 うんうん、確実に成長していますね。


 さて、ズリャくんはどこに行ったのでしょうか。


 さっきから全然姿が見えないんですが――まさかまた洞窟の入り口で待機しているとか?


 あれ? いませんね。


 では、どこに?


 ――ゴゴゴゴゴゴ


 って、なんですかこの地響き。


 私、何も知らないですよ。こんなの設定しましたっけ?


 ――ズドーーーーン!!!


 わぁ?! なんですか?! 何か凄い砂ぼこりが舞いましたけど


「ぶぐおおおおおお!!!」


 ……え? 体長100メートルぐらいのカブトムシ頭の巨人が出てきました。


 ん? ちょっと待って。あれって確か――ペラペラペラっと。


 うーん、えーと、あーこれはあれだ。


 裏ボスだ。隠しボスキャラだ。


 なになに名前は『バスボスドン』。


『人類が文明を作る前、太古の生物が集まってできた超巨大怪物。肉体はダイヤモンドよりも硬く、あらゆる武器を使っても倒せない』って、何ですか、これ。


 こんなチート級の怪物倒せないでしょ。というか、どうやって倒すんですか。


 えーと、弱点は『ラスボスを倒した後に出てくる漆黒の宝石を手に入れて、ボロジイの(かまど)で『漆黒の大魔剣』を作ってください』と書かれていますね。


 終わりました。これは、序盤のレベルの強さのテリャくんとズリャくんでは勝てません。


 というか、なぜラスボス以上の強さを持つボス怪物がこんな所にいるんですか。


 誰が目覚めさせたんですか?


「ズリャ!」


 ん? この声は――ズリャくん!


 あの子、一体どこに……って、あっ!


 ズリャくんが力を溜めている。しかも、テリャくんよりも何十倍も……


「ズリィィィヤアアアアア!!!」

「グオオオオオオオオ!!!」


 一体何が起きたのでしょう。


 ズリャくんの槍が巨大化したかと思えば、バスボスドンの頭部が破壊されていました。


 もしかして、あの裏ボスを呼び出して倒したのは、ズリャくんなんですか?


「ズリャ!」


 嘘でしょ。本当にやったんですか?


 おぉ、未だに信じられません。というか、さっきそういうパワーを使ってはいけないと約束したばっかりなのに。


 駄目ですよ。約束を破っちゃ。


「ズリャ……」


 うんうん、分かればよろしい。


 でも、本当にあなたのパワーを間違えて設定してしまったようですね。


 めちゃくちゃ強いのは分かっていましたが、まさかあなたの実力が裏ボス以上だとは。


 うーん、このまま改造してもいいですが、あいにく一度始めたら、目的を達成するまで設定の変更はできないって、自分ルールで決めていますので……


 では、こうしましょう。


 とりあえず、さっきの戦闘はなかった事にします。


 裏ボスはもう一度お眠りになってもらいます。


「ズリャー?!」


『えー?!』みたいな顔をしないでください。


 当然です。これはイレギュラーな事なんですから。


「ズリャ……」


 うーん、そんなに落ち込んだ顔をしないでください。私の良心がキツめに痛みます。


 でも、また戦えるのでそんなにガッカリしないでください。少し時期が遅れるだけですから。


「ズリャ!」


 うんうん、元気になっていただけて嬉しいです。


「テリャ〜!」


 あ、テリャくんを忘れてしまいました。


 テリャくんは――おぉ、まだ戦っていますね。


 というか、ここ怪物多すぎないですか?


 少しスポーンが多かったですかね。でも、テリャくん、頑張って戦っています。


「テリャテリャテリャテリャ!!!」


 おぉ、なんか五ステージ先くらいで見るような技を使っていますね。


 このままだとズリャくんみたいになるので、そろそろバトルはここまでにしますか。


 怪物達よ、消えろ!……うん、これでよし。


 テリャくん、お疲れ様です。


「テリャ!」


 うんうん、よく頑張りました。

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