表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/16

Stage16 ラスボスとの激闘! そして、旅は終焉へ……。

「グオオオオオオオ!!!」


 ほら、ズリャくんがナメた態度をしてしまったから、ザンドズが怒ってしまいましたよ。


 さぁ、これより、テリャくんとズリャくん対ザンドズの戦いの幕開けです!


「テリャあああああ!!!」


 おっと、テリャくんが先手を取りました!


「テリャああぁぁぁぁ……」


 テリャくんが力を溜めます。


「テリャ!!」


 テリャくんの渾身の一撃を喰らわせました。


「……グ? グハハハハ!!」

「て、テリャ……?」


 な、なんという事でしょう。


 テリャくんの中で一番強い攻撃が全く効きません。


 これが黄金の像を守るボス――圧倒的な強さです。


「ズリャズリャ!」


 ズリャくんの出番はもう少し待ってください。


「ズリャ〜!!」


 そんなに頬を膨らませても駄目です。


「ズリャ」


 ふてくされているズリャくんは放っておいて、ザンドズの反撃が始まりました。


「グオオオオオオオ!!!」


 ――ズドン! ズドン! ズドン!


 おぉ、巨大な岩を持ち上げて、こっちに投げつけてきました!


 うまく避けないと、ぺちゃんこになってしまいます。


「テリャ! テリャ! テリャ!」


 おぉ、上手に避けています!


 今まで過酷な試練に立ち向かってきた成果が出てきています!


 思えば、この冒険も長かったです。色んな意味で。


「グオオオオオオオ!!!」

「テリャ!!」


 ま、マズイ! ザンドズの巨大な拳がテリャくんに……


「テリャああああああ!!!」


 テリャくーーーーーん!!


 な、なんという事でしょう。


 たった一撃で、テリャくんを遥か空の彼方まで飛ばされてしまいました。


 お、恐るべし怪物の強大過ぎるパワー……何しとんじゃこの野郎。


 私の可愛いかわいいカワイイテリャくんをよくもやってくれたな。


 いくらお前が私の被造物だとしても、勇者をあっさり倒すとは、無礼にもほどがある!


 非常に寛大な精神を持っている私の堪忍袋の緒が切れました!


 ズリャくん!


「ズリャ!」


 よし、やる気満々みたいですね!


 あなたにこの刀――伝説と呼ばれる太刀、至極一刀を授けます。


「ズリャ」


 あとはもうあなたの好きにしていいですよ。


 責任は私が取ります。


「ズリャ! ズリャズリャ! ズリャあああぁぁぁぁぁ……」


 そうです! 今までにないくらい力を溜めるのです。


「ズリャあああぁぁぁぁぁ……」


 筋肉ムキムキになってもいい。ビームでもロケットランチャーでも、なんでもいい。


 ザンドズ(こいつ)を圧倒的な敗北を味わせてあげなさい!


「ズリャああああああ!!!」


 こ、これは顔は幼いままなのに、そこから下はベテランのボディービルダーのような肉体に変わっています。


 手に太刀を持つ、ふんどし以外裸の勇者が誕生しました。


 では、ズリャくん。


「ズリャ」


 おう、凄い野太い声。


 さぁ、行くのです。


「ズリャ……」


 ――ズシン! ズシン! ズシン!


 凄い地響きですね。


「ぐ、ぐるがぁ」


 ハッハッハ、ザンドズが完全に怯えてやらぁ。


「ズリャああああ!!!」

「ぐるがああああああ!!!」


 おぉっ! これは凄い。


 ズリャくんが、ザンドズをあっという間にミンチにされてしまいました!


 ただの肉塊となってしまった門番はもう怖くないです。


 ズリャくん、この像を持って、一番最初に来た所に戻りましょう!


「ズリャ!」


 さて、テッテケテーと歩いて、大扉の前に戻ってきました。


 おや? あれは――テリャくん!


「テリャ!」


 なるほど! そういえば、敵にやられたらスタート地点に戻る設定をしていました。


 まぁ、何はともあれ、無事に黄金の像を手に入れる事ができました。


 テリャくん、お疲れ様でした。あなたには本当に色々と助かりました。私の言うことに素直に従ってくれて、とても嬉しいです。


「テリャ!」


 ズリャくん、お疲れ様でした。あなたには色々と迷惑をかけられましたが、最終的にはボスを倒してくれてありがとうございます。


「ズリャ!」


 次は、自由過ぎる行動は出来るだけ謹んでくださいね。


「ズリャ!」


 では、黄金の像を手に入れる冒険はこれにておしまいです!


 さぁ、帰りましょう!


「テリャ!」

「ズリャ!」


 こうして二人の勇者は幾度の困難を越えてこの島の主を倒しました。テリャくんとズリャくんは仲良く黄金の像を手に持ち歌を歌いながら故郷へと帰っていきました……。


 はぁ、神様にめっちゃ怒られるなぁ。



END

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ