E-1決勝
メキメキ
痛々しい音が響く。
腹に突き刺さった拳。
少しだけ悲鳴をあげている腹。
ぶち飛ばされる俺。
とんでもない奴も居たもんだ。
俺は受身をとりその場になんとか立つ。
追撃をしてきたそいつの拳を避ける。
そしてカウンターの蹴りを入れようとする。
片手でその足を捕まれ、ぶん回されて飛ばされる。
こいつは恐らく身体能力強化と言った能力だろう。
だが、勝つ方法は無数にある。
だけど賭けでもある。
やるしかないな。
能力に慣れるためにも。
「さっきの先生との戦闘はなんだったんだよ。その程度なのかよ、残念だな」
そういうそいつに俺は
「かかって来いよ脳筋。お前なんか俺の力で一瞬で倒せるさ」
「なんだと!!!!!!!!!!」
そいつは頭に血を登らせて激怒した。
感情に左右されやすい奴だ。
冷静でいないことは隙を生みやすい。
動きが単調になる。
そいつは拳を放つ。
早いが簡単に予測できてしまう。
そのおかげで避けやすい。
だが威力は先程の段違いだ。
俺は隙を見てそいつの腹に自分の手を押し付ける。
少し解釈を変えて能力を発動する。
そして俺は少し距離を取る。
俺はそいつのパンチを片手で受け止める。
「超能力が使えていなかっただと?お前!!!!何をした!!」
「簡単な事だ。能力を使っただけだ。」
気絶させれば勝ちとなる。
だから俺はその拳を掴んだまま能力を使いそいつの首に手刀を入れた。
そいつは崩れ落ちるように倒れた。
ピストルの音が鳴り響く。
試合終了のようだ。
能力を使った箇所がズキズキと痛む。
少し鍛錬をした方がいいのかと思う。
そういえば勝てばなにか貰えるんだっけな。
「学園長室に行け」
俺は突然そう言われた。
「なんかあるんすか?」
「学園長から説明される。」
そう言われたので俺は学園長室に向かった。
こういうのってのっくした方がいいのか?
いや面倒だからいいや。
とりあえず俺はドアを開けた。
「来たか。」
「失礼します。」
「トーナメントで優勝したのが君だね?」
「そうですね」
「このトーナメントはE-1でしか行われていない。」
「どういうことだ?」
「E-1にもしかしたら才能の塊が埋もれているかもしれないという考えから行われた。そしてその優勝者にはとある権利を与える。」
「なるほど。その試験というのは?」
「この学園のS-1の誰かに勝負を申し込むことが出来る権利だ。まぁ学園の時間外ならいくらでも戦えるがな。だけどもそれをしても昇格にはなれない。だからこそ正式にやろうと考えている。」
S-1の誰かに勝負を挑めるだと?
確かS-1は10人ほどしか居ないクラスだ。
その中で誰かを選ぶ?
誰がどんな能力を持っているかわからない。
今の俺だと力不足な気がする。
やはり鍛錬が必要だな。
俺が考えていると。
「どうする?勝負を申し込むか?」
上に立つことができるかもしれないこの権利、
やらないわけがないだろう。
「申し込もう。」
「そうか、希望はあるか?」
「S-1の奴らなんて誰も知らないから、
誰でもいいっすよ」
「わかった」
話を終え立ち去ろうとしたら
「お前がその能力をどう扱うか楽しみだな」
と学園長が言ってきた。
「あんたは俺の能力を知らないだろう」
「そうだな。だが、少しは予想出来ている。おそらく1週間後に試合をする。それまで何かしておくがいい」
俺はそれ聞いて立ち去った。
不気味な奴だなと感じた。
何か全てバレているような気がした。
苦手なやつだ。
深夜、おそらく0時くらいだ。
俺は森の中にいた。
自分の能力をどう使うか。
俺は自分の能力を少ししか操れていない。
前あのA-1のやつを消し去れたのは試しに使ってみただけだ。
反動は凄まじかった。
さて、能力を使ってみるか。
試しにそこにある木を消し去ろうとする。
その木に手を押し当てる。
そして能力を発動する。
パキーンという音を立てて木は消え去った。
地面にはその木が在ったはずの跡があった。
腕が痛む。
少し能力を使う。
腕の痛みが治った。
なるほど、こういう使い方もあるのか。
S-1のどんな奴が出てくるのか楽しみだ。
俺はそこで少し能力を使う練習をしてから寮に戻るのであった。




