北を進んだ先で出会った者達
俺は北に進んでいた。
確信は無いがこっちにある気がした。
「そこのお前!止まれ!」
その声がした方向に目を向けると、
やはり仮面つけた奴がいた。
「敵か…」
俺はそう言ってそいつを蹴り飛ばして跪かせた。
「拠点は北に進めばあるな?」
俺はそう問いかけた。
「……ぁ…あ」
そいつはそう言った。
俺はそいつに手をかざした。
ぁあ、[×0]は封印されたんだ。
ッチ、不便なことしてくれた。
俺はそいつの胸に深々とナイフを突き刺してビルに吹き飛ばした。
そうして俺は再びきたに進んだ。
どれくらい進んだのだろう。
俺は度々敵に出会っては情報を聞いてナイフを刺してぶっ飛ばすを繰り返していた。
拠点に近づいている。そんな気がした。
だが、ここで一旦休憩を挟もう。
ずっと動いていたら変に疲労が溜まって本当に大事な場面で体力切れになって死ぬなんてごめんだ。
食料、と言っても菓子パンと水くらいだ。
食料、自分で疑似創造を使って出すのもいいが、変に力を使っても無駄な疲労が残るだけだ。
そこら辺にあったビルの中に入って、休憩をしようとした。
俺はそのビルに入って人の気配がするのに気がついた。
俺はそのビルに入って、上に登る。
俺はその3人が集まっているのを見た。
そいつらは
「敵か?」
そう聞いてきた。
「お前らはSecretに属しているか」
俺はそう聞き返した。
「してない」
その中の1人がそう端的な一言を告げてきた。
邪神の封印が解かれてから2回目だな。
普通の人間と会うのは。
「あんた、Secretに属してる人間じゃないよな!」
そう不安げに聞いてきた。
「安心しろ、俺は邪神を撲滅する男だ。」
「ハッ、あの能力主義の学園に通っていた奴じゃない限りその可能性は無いな。」
「俺は通っていたぞ。その学園に。」
「んなッ!全員死んだはずじゃ。」
「あの学園を壊したのは俺だ。」
俺はそう言いながらそこに座った。
「学園長、教員の1部の人間が邪神の末裔だとわかり、俺は敵対した。仲間と共にな。」
俺はそこで仁とソンを思い出す。仁は出会って間も無かったからあまり何も思わない。可哀想な奴だとは思っていた。
だが、ソンは違う。
俺と目的が似ていたから。
邪神を殺すというところが合っていて。
俺は最初の頃、ソンは変なやつだと思っていた。
急に気に入ってきて、なにか不気味なやつだと思っていた。
だが、時が経つにつれていいやつだと言うことがわかった。たったの数週間だけ共にした仲間だが、ここまで友達と思えるやつができたのは初めてだった。
そうだな。俺はソンを気に入っていたんだ。
それを消し去ったのは、俺のドッペルゲンガー。そして、そのドッペルゲンガーを創造したのが邪神だった。
あの日は忘れもしないだろう。
俺はそれを思い出して苛立ちを感じた。
俺は思わずその壁に握った拳を叩きつける。
「ッ?!」
ハッとした。
「ぁあ、すまない。少し考え事だ。」
「にしてもあんた、よくあの学園で生き残れたもんだな。」
「能力のお陰だ。」
「そりゃそうか。あの学園に通っていれば能力を持っているか。」
そこから少し世間話をした。
そこで
「アンタ、なんであの学園に行っていたんだ?」
「元々、俺の目的は邪神を撲滅する事だったからな。少しでも邪神に近づけるならそうするべきだと考えたからだ。」
「なるほどな。」
少し、沈黙が流れる。
「あんた、俺らと一緒に行かないか。」
俺はその言葉を聞いて少し考えた。
「少し、考える。」
「あぁ、わかった。」
集団で行くこと、それはいい事なのかもしれない。
だが、俺からしたら怒りを作る原因になる。
こいつらと仲間になって、もし、こいつらがSecretの奴らに殺されたらおそらく俺は怒ってしまう。それは、能力が強くなる、それはいい事だ。
だが、冷静な判断ができなくなる。
俺は、変に守る人間を作らない方がいいと感じた。
「あんた、今、守る人間が増えるのは面倒だと思ったな?」
「…ッ」
「安心しな。俺達はそんな誰かに守られないといけないほど弱い人間じゃない。おそらく、俺達が束になってあんたには勝てないだろう。そんな気がする。だが、一人一人の実力は確かなものだ。そのあんたが通っていた学園にいた奴らよりかは強くないかもしれないがな。」
俺は考えた。
この人達なら。
大丈夫なんじゃないか。
俺の心がそう言っていた。
「仲間に入れてもらおう。」
「そうか、よかった。これで4人だな。」
「あんたらはこれから何をするつもりだったんだ」
「敵の拠点を探さないとなと思っていたんだ。ここら辺は何故か敵が多くて苦労していたもんだ。」
「北に進めば拠点はありますよ」
「なんだって?!」
「俺が得た情報では、北に進めば拠点が見つかるとのことだ。俺は明日、能力を使って一気に進もうと思っている。」
「なるほど。」
その人たちは少し考えたのち、
「お前が先に拠点に着くことになるだろう。」
「そうだな。そこで、拠点がもし、北になかった場合、面倒事になるので、これを持っておいて。」
そして俺はその人達に能力で作ったそれを渡す。
「これは?無線機…?」
「そうだ。それがあればどこに行っても会話ができる。もし、北に進んでも拠点がなかった場合に連絡する」
「アンタの能力、便利だな、ものを作り出せるとは」
「そうだな。」
北にSecretの拠点がない、その可能性は低いだろう。
「それじゃ、俺は他のとこで休息を取るから、またいつかな」
「ぁあ、すまない。名前を聞き忘れていたな。先に名乗ろう。俺はジョン。そして隣にいる白髪がキナ。そしてこのロン毛の奴が、アイトだ。」
「そうか、わざわざ教えてくれてありがとうな。」
「あんた、名前は?」
「……」
俺は少し考えた。
「俺の事は、<狂人>そう呼んでおいてくれ。」
それを言って俺はそのビルを去った。




