邪神
あいつを見るだけで苛立ちが抑えられなくなりそうになる。
「殺意をそんなに溢れさせてどうした。」
邪神…俺の親を殺めた者…
そりゃあ、殺意が溢れてもおかしくない。
隣にいたソンも何となく殺意を持っていた。
俺は一瞬でそいつとの距離を縮めて
腹らしき部分に掌を押し付けて能力を発動する。
「ッ?!」
消し去れない…?!
「お前、その能力…どこかで…」
俺は能力を使ってそいつを殴り飛ばそうとする。
だが、そいつはビクともしなかった。
「なんだと…」
「お前、アイツの息子か?」
邪神はそう言って俺を殴り飛ばした。
「狂人クン!!」
瓦礫にぶつかってしまった。
何とか受身を取る。
頭を打ち付けてしまったせいか頭から血が流れる。
「お前、やはりアイツの…」
邪神は何かブツブツと言っていた。
「俺はやる事がある。お前なんかに構ってる暇は無い。」
「おい、逃げんなよ」
ソンがそう言い邪神に殴り掛かる。
「お前は限界が見えてしまう能力だな。それに比べあそこにいる奴は未知数の能力だ。」
「何を言っている…!!」
ソンから殺意がより溢れる。
「冷静でいない事は弱体化の原因になるぞ?」
邪神はそう言いソンを殴る。
「こんなのッ!!!」
ソンは邪神の顔面に拳を突き刺す。
邪神は少し後ろに動く。
「少しは効いたぞ。名を聞こう。」
「お前に名乗る名なんて無い」
ソンはその瞬間エネルギーの球を邪神に向かって放つ。
「ほう。」
邪神はそう言いそのエネルギーの球が邪神に喰らうと思った瞬間。
そのエネルギーの球は反射された。
「んなッ!!」
ソンは自分の作ったエネルギーの球を喰らう。
「中々面白いことをするやつだ。」
「クソがッ!!」
「言っただろう?俺はやる事があるんだ。」
ソンは邪神に投げ飛ばされた。
「召喚。」
邪神がそう言うと、
下のワープゲートから何かが出てきているのが見えた。
俺は立ち上がりそれを見た。
「俺…?」
「お前と瓜二つの人間を創造した。」
そう言い邪神はワープを開き、どこかに行こうとした。
「クソっ!!逃げるな!!!」
俺が追いかけようとした時、
目の前に俺が出てきて俺の腹に蹴りを入れた。
「ッ!」
重い。
これが俺の力か…?!
「狂人クン、それは?」
奥からソンが戻ってきた。
「どうやら俺達は邪神を見逃してしまったみたいだ。とりあえずコイツを消さないと何も始まらない。」
「キミのドッペルゲンガーのようなものって事か。」
「そうだ。」
にしても、不気味だな。自分と戦うなんて。
戦いは始まる。
死闘だ。
そいつはもちろん俺たちを消しにかかる。
「ソン!!こいつに触れられるな!!消されてしまうぞ!!」
「ぁあ、わかった!!」
俺たちはそいつの攻撃を避けつつ反撃する。
それから俺たちはしばらく攻防戦を続けていた。
そいつは疲れている様子を全く見せなかった。
「ハァ…まるで、限界がないような動きだな。」
「そうだね…さすが狂人クンのドッペルゲンガーと言ったところだね」
「俺は限界はあるさ。」
「喰らいな!!!」
ソンはエネルギーの球をそいつに放つ。
それはそいつの手によって掻き消された。
「俺が何とかしないとな。」
「狂人クンにしか決着は付けられないよこれは。」
「そうか…」
俺は1歩前に出る。
集中をする…
この手でこいつを抹消しなければならない。
あの憎い邪神を撲滅するためにも。
俺は地を蹴る
その瞬間、俺は驚いた。
煙幕が起こっていた。
目で何も見えない。
俺はそれに気づくのが少し遅れてしまった。
俺は能力でその煙幕を掻き消す。
当たりを見渡す。
そいつは
ソンの目前にいて、ソンの腹部に掌を押し付けていた。
「狂人クン…どうやら僕は狙われていたみたいだ…」
「ソン!!!!!!!!」
「後は、頼むよ。狂人クン」
そいつは能力を使った。
パリン
その音と共にソンは消え去った。
ぁあ、何でだ。何も無くなってしまった。
仲間と言える仲間も、何もかも。
憎い。憎い。憎い。憎い。
俺に残されたのは。
"目的"だ。
気がつけばそこら一帯は更地になっていた。
能力の暴走か?
ドッペルゲンガーも、何もかも居なくなっていた。
俺は過去に1度能力を暴走させた。
それによってお父さんが俺と死闘のようなものを繰り広げた。
お父さんによって止められ、俺は能力を使ったらダメだ。と言われた。
そんなことを思い出して俺は当たりをもう一度見渡す。
ぁあ、俺は独りだ。
邪神に対する怒りが強くなっていくだけの人間だ。
絶望。これからどうすればいいんだ。
そうだ。俺は邪神を撲滅するんだ。親の仇を取るんだ。
それまで死ねない。
絶対に、死ぬ訳には行かない。
そうだ、これは
"俺が邪神を撲滅するまでの物語だ"
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