試験の始まり
俺達は飛行機に乗っていた。
窓が全部封鎖されている変な飛行機だ。
俺たちはパラシュートを持たされていた。
もう察しがつくだろう?
「あーあー聞こえるか?諸君、今日は試験の日だ。前説明した通りで行こうか。それじゃ!また1週間後に会おう!」
そう言って飛行機の底が抜けた。
だろうな。
俺はとりあえず水がある所に着地するように調節した。
パラシュートは重荷だったから途中で捨てた。
そして俺は着地した。
とりあえず俺は食料を調達していた。
俺は最終日意外基本的に戦うつもりは無い。
だから俺は1日目に6日は凌げるくらいの食料を集める。
運が良ければ拠点にできるような場所を見つけたい。
日が暮れて俺はまだ食料を調達していた。
簡易釣り具で釣りをしていた。
気配がしたからその方向を見る。
「やあ、狂人クン」
「誰だ?」
「そんなに警戒しなくていいじゃないか。まあ、この試験は殺し合いでもあるから仕方ないか」
確かにこいつからは敵意は感じなかった。
「僕はソン。よろしく」
そいつはそう言って手を差し出してきた。
俺はその手を振り払って、
「これは殺し合いの試験だ。味方を作る気は無い。」
「それにしては無防備だけどね。」
「俺は奇襲を仕掛けられても対応出来る力があるからな」
「そうかい。流石狂人クンだね」
俺はある程度食料を調達できたからその場を離れようとした。
「どこに行くんだい?」
「拠点を探しに行くんだよ」
「僕もついて行くね」
「ついてくんな!」
「えーなんで??」
「さっきも言っただろ。俺は味方を作る気なんて無いと」
俺はそう言い地面を蹴って適当な方向に飛んで行った。
ん???
何か山火事が起きていた。
いや、俺には関係ない事か。
これはバトルロイヤル。
そういう事が起きても仕方ない。
だけども、
「あの山火事、気になるね」
「っ?!お前なんでついてきてるんだ!」
「僕は君の味方だよ?」
「俺は味方になったつもりはない!!」
「そっかぁ。悲しいな」
そいつはそう言って
「僕はあの山火事の起きてるところに行くよ」
「そうかよ」
「それじゃまたね狂人クン。」
「お前が生きてたらな」
そう言ってそいつは空気を蹴ってその方向に飛んで行った。
なんつーヤツだよ。
どういう能力なんだか。
俺はいい感じの洞窟を見つけた。
その洞窟に自分が集めた食料と材料を置いた。
ん?そう言えば俺の能力なら……
いや、ここで使っても無駄な体力を消耗するだけか。
あいつどうなってんだろうな今。
いや1日目だ。
だけども何か気になってしまう。
俺は食料を隠してさっきの山火事のところに向かうのであった。
俺は歩いていた。
あの洞窟からでも山火事が起きているところがすぐ分かるほど激しく燃えていた。
俺はそこに向かう。
煙の匂いが強くなる。
血の匂いがする。
ここは戦場だから当たり前の事か。
そして俺はその轟音がしていた場所に着いた。
「お前……まじか」
そこに居たのは多くの屍の上に立っているソンだった。
「ぁあ、狂人クン。久しぶりだね」
「お前、S-1だったのか。そんで、そいつらは」
「偉そうにしててムカついたから殺した。バッチも貰えるからwin-winだねー。あ、狂人クンこれあげるよ」
そう言って投げてきたものをキャッチした。
「S-1のバッチだと?」
「そうそう。この山火事起こしたの四元素を操れるS-1の奴でさー!面白い戦いができたけど、同じ攻撃ばっかでつまらなかったからお腹に風穴開けて殺したんだ。」
中々に化け物みたいな事してるなこいつ。
「これ俺にあげたらお前はどうするんだ」
「今、そこにいるヤツに貰うから大丈夫だよ」
指さされたところを見る。
炎が激しく燃えている所を指さしていた。
少しすると炎から1人の人間が出てきた。
胸のバッチを見るとそいつはS-1だった
「ソン、お前は味方を作るようなやつじゃないと思ってたんだけどな。」
「僕の勝手でしょ?君、大して強くないのにしぶといから面倒くさいんだよ。だからここで終わらせないとだね。」
「そこにいんのは最近S-1になった奴か。」
「誰だお前。」
「狂人クン、こいつはS-1落ちこぼれって言われてるやつだよ。S-1なのにしぶといだけってやつだよ。」
「ソン、前。」
ソンはその落ちこぼれ?と言うやつに顔面に蹴りを入れられた。
だがソンは微動だにせず
「え!狂人クン今僕の名前呼んでくれた!ありがとう!」
この状況でなんでこんな事言えるんだこいつ。
「お前ッ!!舐めるのもいい加減に」
「うるさいなぁ。いい所なのに」
そう言ってソンはその落ちこぼれの腹に拳を叩き込んでそいつをぶっ飛ばした。
そいつは炎の中に消え去った。
「ごめんね。狂人クン、すぐ終わらせるから。」
そう言ってソンは炎の中に飛び込んで行った。
とんでもない奴がいるもんだな。
しかもそいつは俺の味方と勝手に言ってる。
いつか敵になるかもしれないのにな。
まぁ、今はそれはどうでもいい。
「早く出てこいよ。」
俺はその気配に気がついていた。
ざっと20人くらいだろう。
「ソンが居なくなってから俺を叩きのめそうといった魂胆だろう?」
「バレてたか。」
そう言って出てきたのは
リーダー格のような人間だった。
バッチを見てみるとA-1と書かれていた。
「A-1が味方つけてS-1を叩きのめそうって。だからお前はS-1になれないんじゃないのか……?ま、と言ってもS-1はもうこの試験で解体みたいなもんだけどな。」
「煽ってられるのも今のうちかもしれねーぞ?」
そう言ってそいつは手に刃物を握った。
「なるほど?お前は得物を使うタイプの人間なんだな。まぁ、俺からしたら関係ない事だがな」
「お前ら、すぐ終わらせるぞ。」
「すぐ終わらせられるのはお前達だな。」
俺のその言葉で戦いの火蓋は切られた。




