阿波
口にパンを咥えた阿波は制服の袖に腕を通した。今日は魔法学園の入学式だ。阿波の学校生活が始まろうとしている。窓の外を見れば、この日を祝福してくれているかのような快晴だ。阿波の心がはかどる。今日の予定を再確認しよう。パンを咥えて遅刻ぎりぎりで登校し、ダッシュで道の角を曲がる。角を折れたところで勢い良く美少女にぶつかり、そこから俺と美少女の恋が始まる。今日の一つ目の予定だ。美少女とのフラグを立てるためにパンを咥えたし、時間も遅刻一歩手前のちょうど良い頃合いだ。そろそろ登校しても良いだろう。
阿波はしっかりとパンを咥え直そうと、パンの位置を調整しようとしたが、そこで違和感に気づく。一度、口から咥えていたパンを取り出した。「………。」
咥えていたのはパンじゃなくてパンツだった。妹の。手には唾液で湿ったピンク色のパンツが握られている。見れば、パンは机の上の皿にのったままだった。パンを口を拭く用のパンツと間違えて取ってしまったらしい。学校が楽しみなあまり、ちょっとしたミスを犯してしまった。阿波は気を取り直して、今度はちゃんとパンを口に咥えて、家を出た。
阿波はしっかりとパンを咥え直そうと、パンの位置を調整しようとしたが、そこで違和感に気づく。一度、口から咥えていたパンを取り出した。「………。」
咥えていたのはパンじゃなくてパンツだった。妹の。手には唾液で湿ったピンク色のパンツが握られている。見れば、パンは机の上の皿にのったままだった。パンを口を拭く用のパンツと間違えて取ってしまったらしい。学校が楽しみなあまり、ちょっとしたミスを犯してしまった。阿波は気を取り直して、今度はちゃんとパンを口に咥えて、家を出た。
校門
2021/09/18 20:19
(改)