第36話コロッセオ
戦闘シーンが入りますが、グロいシーンはありません。
フォーク農具を、壊すつもりで、ぶつかったが、壊れず彼を後ろに吹き飛ばした。
俺は、追う形で攻撃しようとしたが、壁にぶつかるスレスレで、横に回転し、俺の攻撃をかわす。
俺の左腕は、壁に突き刺さる。
「フッ!」
フォーク農具の柄を地面に、叩きつけ高く飛ぶ。かかと落としをしようと、右足で顔に、目がけてくるが、右手で足首を、掴み俺の右側の地面に叩きつけるように、投げた。
地面に叩きつけられ、柱にぶつかり、背中で受け止める。
「ゴホッ!ゴホッ!.....ハァハァハァ」
背中を強く打った溜め、呼吸が難しいのか、息をしずらそうだ。だが俺を見る目は、鋭い。
その目を見て、驚きと嬉しさがあった。今まであった人間とは少し違う。大抵は、この場にいる人間達の様に、我が身を可愛がり、敵前で仲間を盾にしたり、戦意喪失する。が、こいつは違う、俺を殺す気満々だ。
「ハッ!ハッハッハッハー.....そのまま構えていろよ。」
ぐっと、体を沈め、低い体制になり、右足を後ろに回し、力を溜め、解放し突っ込む。手で引っ掻こうとしたが、殺してしまう為、左膝で腹に食い込ませる。
くの字になりながら、吹っ飛び、柱と壁を突き破る。突き破っていった、壁からは光がさす。どうやら外まで行ってしまったらしい。
「......」
俺は飛んでいった方向に、歩き、外に出ると、ギャラリーが沢山おり、吹き飛ばされた者は、担架に乗せてる段階だった。どうやら、気絶しているらしい。
「お前が、これをやったのか?」
「そうだが。」
この場の、代表なのか、聞いてきた。
「そうか...ならば」
俺の影から、黒い槍が4本突き刺さる。反応ができないほどの速さだった。
「グッ‼︎」
「これで...何⁉︎」
俺は、槍を掴み取り、握力だけで粉々にした。
「クソッ!取り囲め‼︎」
「俺をやれると、思うのか?お前ら、震えているぞ。」
技を仕掛けた奴、それに従った奴らは、皆武器が震えており、戦える状態だとは思えない。
「ねぇ、私達と話し合う気ある?」
「頭⁉︎何言って」
「あんたは、黙ってなさい。」
「は、はい。」
「どう?」
技を仕掛けた奴の後ろからは、赤髪の女性が現れた。この場を、納めに来たのだろう。
「話す気はあるよ。」
「それならよかった。じゃないと私も本気出さなきゃなぁ〜と、思ってたからさ。」
「......」
「ふふふ、この場でなく違う場所にしましょ。」
ここはコロッセオの外だ。治癒が届かないのか、気絶した奴の傷が、治ってない所を見ると、ここでの戦闘は避けるべきだな。
俺は、大人しく女性に、ついて行った。
ここまで読んでいただきありがとうございました。