表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/224

第二話はじまりの村

前話と同じく、血などグロい表現があります。

苦手な方は避けた方が、いいかもしれません。

川を越えて、300メートル歩いた地点にいる。

ここまできて気づいたことが、2つある。

まず一つ目は傷だ。未だに痛みはあるが、出血は止まったようだ。そこまで深くないみたいだ。今まで止まらなかったのは、全力で走っていたせいだろう。

そして2つ目は、村の状態だ。危険な生物が生息している地域で、何も対策されてないことだ。村を囲う壁もなければ、見張りもいない。


もしかして住んでいないのか..それにしては洗濯物が干してあり生活感がある。建物は中世時代の西洋な建築されていた。


俺は村の近くまで行き、中に入ろうとした瞬間、電流が体を弾いた。


「キャッン!」


大きな声で鳴いた。


「魔物だー!女と子供は外に出るな!」

「よりにもよって、ウルフか〜イヤだな〜」

「まだ、子供で手負い、すぐ終わるって、ハッハッハー」

「油断するなよ?お前はいつもそれで怪我するんだからな」

「うるせーな、俺の勝手だろうが!」


そういいながら、何人かの男性が、家から出てくる。

その男性一人一人が武器を持っていた。


待て待て俺は可愛らしいワンちゃんだぞ!

動物虐待は反対です!


2人の男が弓を構え、矢を放っってきた。


俺は避けるため後方に、軽く跳んだ。そう俺は軽く跳んだ筈だ、しかし跳んだ位置から約2.5メートル跳んでいた。俺の知る犬では、まず不可能だ。


「どけ!俺が仕留める!」


野蛮そうな男が前にいた2人を蹴り飛ばした。その男は、剣を構え突進してきた。


「待てバーバーリ!結界からでるな!」


向かってくる男に対し、俺は自然と前に走り出した。自分の中で流れる血が、沸騰しそうなぐらい、体温が上がるのがわかる。


男は構えてた剣を振り下ろす。素早く後ろに周り込み首を、狙ったしかし、背中を敵向けてしまったせいで、矢が背中に突き刺ささった。バランスを崩したせいで、首にいけなくなったので、左腕を噛みちぎった。


「ギィヤーーイデェーイデェー‼︎」


男は汚い声で、喚き散らした。


俺はそいつの腕を咥え、村の近くにある林に向かって走った。林に入るまで矢は飛んできたが、当たらず林の中に、逃げ込めた。


転生して最初の食事が、人間の腕とはね...


俺は腕を、地面に置いて悩んでいた。

転生したのは、犬ではなく、ウルフという魔物であること。犬であれば、穏やかな生活もあると思ってたが、魔物は穏やかとはかけ離れすぎている。あの男と戦った時、わかった。本能が戦いを、望んでいた。今回は理性で抑えられたが、次はどうなるかわからない。そんな未知が、とても怖いと感じた。


林に入った時は明るかったが、今は薄暗い、だいぶ時間が経ったのだろう。


血を流しすぎたのか、目の前がクラクラしてきた。

俺は腕を見つめた。食べたくはないけど、生きるためには食わなくてはならない。ゆっくりと食事をはじめた。

食事をすると、原理はわからないが、傷口が塞がりはじめた。矢は刺さったままだけど...


食べ終わる頃には真っ暗になっていた。あまり歩かない方がいいと判断し近くの茂みに隠れ一夜を過ごすことにした。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

転生して1日目終了です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ