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第34話 三ヶ月の修業が終わりと再会の話

あれから一ヶ月が経って、丁度3ヶ月になった。


「くああああ!疲れたあああ!」

「お疲れ様です」


俺は疲労で、地面に大の字なって倒れ込んだ。

その隣には、雷嘉が隣で立っていて、涼しい顔をしたまま、剣を納める。

舞った土埃は、ゆっくり自分の服につく。

そのまま"空"を見上げる、ここは地下だと分かっているのに、綺麗な青空だった。

ここの基地は外と比べて異様に技術が発達していた、これもきっと、ハグレが作ったのだろうか?

もしも、本当に作ったのなら、もはやは、神様に近い何かなんじゃないかと思う。

ただただ、空を見つめていると、ふとアイリスを思い出す。


「元気にしてるかなー?」


思わず、言葉に出してしまう。

今まで、クレナとファフニーが騒がしかったから、そこまで寂しくなかったけど。

3ヶ月ぶりに会えると思うと、少し楽しみだ。


俺は地面の土を握りしめる。

強くなっただろうか?俺は今度こそ、アイリスを守れるだろうか?

あの時、無力だった。

最弱職業の村人の癖に、たった少しのステータスが上がっただけで、調子を乗ってしまったこと。

新しいスキルが増えた事で、初級スキルと変わらないのに強くなったと勘違いしたこと。

そんな、何もできなかった自分を嫌い、苛立った。


一樹や美空、佐野は元気にしてるだろうか?

いつか、再開出来たのなら、アイリスを連れて皆で何処かに行きたいな。


最後に不気味に笑う板野を思い出す。

今なら分かるが、何かがおかしかった。道中の時も、ずっと様子を伺うように睨んでいた。

一樹と美空に危険な目に合わなければいいんだが・・・。

俺は、何処か胸騒ぎを感じたが、一樹と美空なら大丈夫だろうと信じた。


黒杉は様々な光景を思い出す。クラスメイトの一人に殺されかけ、あの洞窟で、アイリスを危険な目に合わせた事。

今度はを守れるだろうか?

何かを思い出す度に、色んな感情が入り混じる。


「待っててくれ、いつか絶対行くから。


考え込むと、上から誰かが覗き込んだ。

雷嘉さんだった。しゃがみ込み、見えそうになり、目を瞑る。

しばらくして、目を開けると顔が近い、俺は慌てて起き上がった。


「黒杉さん、お疲れ様です。最後まで、良く付き合ってくれました、三ヶ月間の厳しい訓練よく耐えましたね。お疲れ様です」


そう言って、雷嘉さんは立ち上がって、手を差し出す。

差し出した手を握って立ち上がった。

俺は、服に付いた土埃を叩いて、背を伸ばす。


「お、終わったー!」


俺たちは、脳筋3姉妹の修業を終えた。

クレナとファフニーが帰ってきて、その後に姉妹の二人が来た。

4人はいつの間にか、仲良くなっていて、元気にはしゃいでいた。

雷嘉でさえ、疲れているというのに。

若い故にだろうか、それに子供の体力は無限大っていうしな。


「ふふーん、メスドラゴンはまだまだ甘いな!」

「だから、あたしはファフニーって名前があるの!!」


どうやら、喧嘩してるそうだ。

俺は二人に声を掛けた。


「おう!お前ら相変わらず仲が良いな!」

「「良くない(です)!」」


やっぱり、息ぴったりじゃないか。

俺は二人が喧嘩しているのをほっとくことにした

勝手に解決してくれるだろう。


取り合えず、この森から出る事にした。

扉を開くと、いつもの基地の光景が広ろがる。


「では、お疲れさまでした。」

「じゃあなぁ!楽しかったぜ!」

「ふえぇ」


最後のは挨拶なのか?

俺は疑問に思いつつ3人と別れた。


自分の部屋に向って、しばらく3人で基地を見渡しながら歩いていると、後ろから声が聞こえた。


「ヨウイチ!」


聞き覚えがある優しい声だ。

俺は振り向いた、間違いなかった

そこにはアイリスだ。


「アイリス・・・!」


俺は思わず、名前を呼んでしまう。

アイリスは呼ばれると振り返って、こっちに走り出す。


「ヨウイチ・・・!久しぶり」

「あぁ、久しぶりだな、アイリス。元気にしてたか?あの腹黒に悪いことされてないか?」

「うん、疾嘉さんは・・・優しい人。大丈夫だよ」


互いに名前を呼びあうと、アイリスが抱きしめてくる。

久しぶりに人の体温を感じた。

俺は、その状態のまま、頭を撫でた。


すると、コホンと咳払いする声が聞こえた。

前を見ると、疾嘉さんが立っていた。


「イチャイチャするのは構わないけど、部屋に戻ってきてからにしてほしいなの。あと、腹黒は余計なの。純粋無垢なの」


疾嘉はそう言って、近づく。


「お疲れ様なの、ちゃんと生きてたんですね」

「ちゃんと、生きてたって・・・」


相変わらず、毒を吐く人だった。

俺、そんな嫌われることしたっけなあ。


「ごしゅじーん、おなかすいたー」

「おま・・・さっき、食べたばかりじゃないか、しかも、1人で5人前食べたというのに、まだ、足りないのか?」

「だって、おなかすいたのだー!」


すると、アイリスがファフニーに気が付いたようだ。

ジト目で、俺の事を見て、質問してくる。


「この子は誰なんですか?」


なんか、アイリスの顔が怖いけど、気にしないで置くことにした。

俺はファフニーの紹介を始めた。


「ああ、こいつはな、新しく仲間になったドラゴンのファフニーだ。」

「ど、ドラゴンですか・・・」


アイリスはなんか呆れたような顔をしたが、しばらくすると何時もの優しい顔に戻る。

俺は、ファフニーとの、出会いやスキルの話す。

すると、アイリスが料理の話を聞くと目を輝かせる。


「また、料理がうまくなったんですか・・・!!」


うん、いつものアイリスで安心した。

さっきの程の話も全部忘れたそうだ。

疾嘉が、急にいなくなったので、周りを見渡すと、廊下の奥の方で軌光石で誰かと連絡を取っているそうだ。

険しい顔している。通話が終わると、近づいて、真剣な声で話しかけてくる。


「緊急事態なの、3人が戻ってきた・・・なの」


緊急事態とは?疑問におもっていると、疾嘉は伝えた後、走り出した。


「おい、皆行くぞ!」


俺達も疾嘉について行く。

あの、いつもは無表情だというのに、あの慌てようには、何かでかい事ががあったようだ。


しばらく走ると、誰かが倒れてる。

そこには、セヌーアさんと、どう見ても重症なシルクさんとアクレアさんの姿があった。


「第七課を呼んで!今すぐに!!」

「は、はい!!」


疾嘉は、いつもの口調のではなかった。

周りにいた、基地の人たちが、すぐさまにどこかに消える。

しばらくすると、第七課の人達が集まり、アクレアさんとシルクさんを治療室に運び込まれた。

すると、疾嘉は何があったのか聞く。


「何があったなの」


セヌーアさんは罰を悪そうな顔で話す。


「ウサさんにやられた」


その場が凍り付いた。

そう、想像もしたくなかった良くないことが現実に起きてしまったのだった。


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