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看護の道  作者: 蒼龍 葵
一章 私が看護師になるまでの道のり
4/11

「分岐点」

 看護学校では留年することもなく、カンファレンスの度に毎度声が出なくてつらい思いをしたものの、あの当時を支えてくれたメンバーには感謝しかない。

 今思うと、私の性格を考慮してくれたのか「実習メンバー」がかなり偏っていた気がする。または他の人が私と実習で組みたくないと言ったのか(笑)


 幸運なことに、2年目からの実習は高校で同じ看護科にいたコや、地方から出てきた王子様のようなコと一緒に組むことが多かった。あとはちょいオタクな会話が出来る友達。

 看護実習はとにかくメンバーが重要で、三週間も毎朝、半日以上一緒に行動するのだからこれが性格の合わない人と当たるとげっそりする。

 面白いもので私はメンバーが良かった際は減量し、ストレスを感じていた時はまた太っていた。


 あれだけ入学当初はビジョンの無かった看護師も、2年目になると「やりたくない」では済まされない。実技演習も増え、たしかに身体で体感することが増え『楽しい』と感じることも増えた。

 荒治療の人間嫌いも根暗な性格は根本的には治らないが、メンバーに支えられてそこそこ笑って話も出来るようになっていた。


 人の性格は根本的に治らない。ただ気持ちの持ち方で変えようはある。勿論看護師、看護学校は自分から望んで入った道ではなかったが、この時この●回生という仲間たちに出会えた事で今の私がある。


 最初は3年間学校に行けるか? というレベルで問題があったのだが(勉強が追いつかないとかではなく、単純に疎外感や自分が向いていないのにいつまで行くんだろうとか、やらされ感によるもの)気がついたら1日はあっという間に過ぎていた。

 運の悪いメンバーとの実習は朝起きても苦痛で、実習が終わった後の反省会や明日の行動計画を立てる作業ですら苦痛でしかない。

 今だからこう言えるのだが、まあ私がこうダラダラ言っても相手の方は私なんかと組みたくないと思っていただろう。


 3年目になり、現地実習が増え、そして国家試験対策に奮闘する日々。それが本当に楽しかった。

 やはり座学は眠くなるし緊張感が薄い。大切なことだし、医者や看護師の先輩が貴重な時間を割いて講義してくださるのだから本来はもっと真剣に聞くべきなのにほぼ寝てたね(しかも授業によってはクラス半分くらい)


 それと一緒に、プライベートではゲーセンのギタドラをしたりインターネットで知り合った仲間と東京で実習に行った際にちらっと会ってセッションしたり。

 

 長年コミュ障で全然人と喋られなかったのが回復できたのは、ここで学んだ日々と、たまに時間を合わせて遊んでくれたリア友達のお陰。

 人の優しさ、有難さに触れながら当時初めて「必須問題」が導入された国家試験に挑む。


 そういや人生であそこまでガチ勉強したのはないなあ。1日12時間くらい。クラスメイトと図書館に行き黙々と過去問題をやりまくったのが懐かしい。


 次からは看護師として働き始めた話へ。

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