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第25話

裏口から入って行った台所は、なんの変哲もない。


朝焼いたパンの残り香なのだろうか。


香ばしい香りがする。


テーブルの上には、コーヒーの入ったマグカップ。


洗い場には、今朝の朝食の名残だろうか、汚れた皿が二枚とフォークが一本重ねて置いてある。


「誰かいませんか・・・?」


恐る恐る呼びかけてみる。


返事はない。


台所に立っていると、玄関から水が吹き出しているだなんて、信じられない。


「誰かいないの?」


マリッサが声を張り上げる。


しばらく待ったが返事はない。


仕方がないので、他の部屋に行ってみることにした。


ドアは2つあったが、廊下に続いていると思われる片方のドアは押しても引いてもぴくりともしない。


仕方なく、もう一つのドアから進んでいく。


「居間みたいね」


マリッサは、部屋の中をぐるりと見回した。


狭い部屋の中にゴージャスな家具たちが所狭しと並んでいる。


小さな暖炉の上にはたくさんの写真立てがごちゃごちゃと置かれていた。


「誰かいませんか〜?」


もう一度声を張り上げる。


相変わらず、返事はない。


4人は居間を横切って進んで行く。


扉を開けると目の前を大量の水が横切る。


そこは玄関のようであった。


壁と水とのわずかな隙間を手をつないで進んで行く。


隙間は徐々に小さくなってくるようでもある。


水しぶきが目に入って前がよく見えない。その時突然、先頭を歩いていたアップルの目の前をカラフルな布が横切った。


目の前に小さな扉から吹き出している水と、カラフルなスカートからにょきっと突き出た足が見える。


アップルが、とりあえずその足を握ってみるが反応がない。


仕方がないので4人は、その足を引っ張ってみることにした。

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