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第19話

ヴィーは、馬に乗るのは苦手そうだったが、なんとか頑張っている。


ここから東の国の王城までは約3日ほどの旅となる。


南の国が、平野の多い農業の国であるのとは対称的に、東の国は湖や川など水辺の多い国である。


そのため、漁業が盛んであるという。数ある魔法の中でも占いが盛んで、王都のあたりには占い市もたつとか。


「僕、東の国には行ったことがないんだ。東の国には、おばあさまがいらっしゃるんだけどね」


ヴィーははしゃぎはじめた。


ヴィーの母ミヅキは東の国の女王の三女である。東の国は、他の三国と違って、女王が国を治めていた。


三人は、馬を北東に向かって走らせた。


徐々に南の国の王都から離れていく。王都から離れるにつれて、だんだんと風景が変わってきた。一日中馬を走らせたあとでは、かなり森が深くなってきていた。


夕闇が迫ってきたので、今日は森の木立で夜営することにした。春とはいえ、夜はやはり冷える。アップルとヴィーが枯れ枝を集めてくると、マリッサが魔法で火をつけた。


火はパチパチと音を立てて燃えだした。


夕食を食べながら、三人とも言葉数が少ない。初めての夜営に、緊張が高まっていた。交代で番をしながら、少し眠る。ヴィーは、城を出てしばらくのはしゃぎっぷりはどこへやら。ほとんど口を聞かない。


朝になり、眠い目をこすりつつ出発する。


そして昼ごろになってようやく、目の前に高くそびえ立っ山脈が姿を表した。


「国を分断するだけあって、ものすごく高いのね」


マリッサが感嘆の声をもらす。ゆるやかな山道に整備された街道を登って行くと、そこに関所があらわれた。


関所といっても、友好的な国と国の間のものだから、警備は緩い。


この先、崖を切り開いた道を通り、トンネルに入っていくことになる。

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