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二人の世界  作者: folly
9/18

スカイダイビングを終えて

2016/1/13 周囲の描写追加しました

「───とっ!」


命綱なしのスカイダイビングを魔法で乗り切り、和樹は地上へと降り立つ。そこはいわゆる草原で、足首当たりまでの草が一面広がっていた。逆に草しかないのだが。

和樹の背にあった翼はただ消えるのではなく、光の粒子となって、空気中に溶けるようになくなっていく。


『カズの翼の消し方、綺麗だね』

「いや、こんな感じで消えるかなって思ったら、そうなっただけなんだけども……」


地上に降り立つことで空を飛べる、という性質のイメージには集中を割かなくて良くなるので、光の粒子となって消える、という性質を反映させられたのである。


『いや~、お疲れ!』


そんな時、クロトの労いの言葉が聞こえてきた。

しかし、和樹と美香に危険なことをやらせた張本人からの労いの言葉である。イラッときても、仕方ないことだろう。


『いやいや、無事に降りれて良かったよ!私が連れてきて、なのに目の前で死なれちゃうのも───』

「なぁ、美香姉」

『大丈夫、分かってるよ』


完全に二人の心は決まっていた。それはもう、落ちる前からの願いだったから。


『……二人とも、どうしたの?』


一人蚊帳の外となった神は、何かを感じたのか、少し不安の混じる声になったが二人は無視して、魔法を発現させる。

まず、和樹はクロトと最初に出会ったときの彼女の姿が、自分の前にあるとイメージ、世界に自分の見方を反映させる。そして美香は、創られた姿にクロトの意識があると見る。

そこから生まれる結果は、殴りたいけども殴れない、声だけの存在だった神の実体化。


「えっ?」


クロトは、突然自分が和樹達の前にいることになり、困惑する。

さらに、和樹はクロトの身体だけでなく、クロトの意識もそこにあるとするため、クロトという人間がそこにいる、とイメージを変える。

こうすることで、美香がクロトの意識についてのイメージは要らなくなった。

最初から、人間でイメージしないのは、意識というイメージしにくいものを創るときは、身体をイメージしにくいからだ。


「えっ?えっ?」

「美香姉っ!」

『オッケー!』


最後に、美香が和樹に向けてやった事のあるビンタのイメージを、クロトに向ける。


ヒュッ───スパンッ!


「いったぁっ~!!」


見事命中。クロトは地面を転がっていくが、途中で和樹はイメージを止めたため、その姿は消える。

そして、器用なことに和樹と美香の二人はそれぞれ魔法で右手を創り、ハイタッチ。


「『ナイスコンビネーションッ!』」


それは、もう、清々しい顔で。


読んでいただき、ありがとうございます。


短めとなってしまいました。

もっと頑張らないといけないですね。


これからもお付き合いよろしくお願いいたします。


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