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二人の世界  作者: folly
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プロローグ

別の方の発想と被っていたら申し訳ないと思いつつも、日々の妄想を少しずつ描写していきたいと思います。


よろしくお願いします。

「くそっ!なんで魔法が使えるんだよっ!」

「知らんが、とにかく逃げろ!」


男性二人組が、切羽詰まった声を上げて走る。


ここは木が生い茂り、太陽の光が遮られる、薄暗い林の中。

木の根や湿った土で走りにくい環境であるが、二人の足は少し浮き上がり、その環境に邪魔されることなく、木々の間を走る。


二人の恰好は、大抵の人が盗賊と判断するような、汚れた服に腰には剣がぶら下がっている。実際、二人はこの林で、迷い込んだ旅人を襲っていた。


「ちくしょう、【独り身(シングル)】がいるなんて、聞いてねぇぞ!」


そんな盗賊が背後を気にしながら、必死に逃げる。

二人組を追いかけてきているのは一人の青年。【独り身(シングル)】と呼ばれる名は、この世界ではかなり有名だが、都市伝説扱いであり、二人も気にしていなかった。


「もうすぐ抜けるぞ、そこまでいけば───うわっ!」

「どうし───がっ!」


林の近くに街があり、そこに逃げ切れば隠れることもできる。そう考えていた盗賊は、しかし唐突につまずいた。


「くそっ、集中を乱したのか!?」

「俺は違う!ただ、いきなり───」


足元を見ると、土から()が出て、二人の足首を掴んでいる。


「───はぁ、やっと追いついた。疲れたよ……」


足を掴む土を壊そうと、剣の柄で土を殴る二人に声がかかる。

振り返ると、後ろから追いかけていた青年が、ため息混じりに立っていた。


彼は長めのコートを羽織り、内側はどこかのブレザー式の学生服を着ている。そして、右手には一冊の本。


「ひっ!?」

「そんな怯えた目で見ないでくれよ、同じ人間なんだから」


そんなことを言いつつも、青年にとって怯えた目を向けられるのは慣れたこと。あまり気にする様子もない。


「さて、この後どうしよう?……え?殺しちゃダメでしょ」


その青年は、盗賊と青年以外にも誰かいるように、その場で会話する。そののんびりとした彼は、どう見ても隙だらけで、その隙を盗賊二人は見逃すわけもない。


「「ウインド・バレット!」」


盗賊二人が叫ぶと、風が吹く。盗賊と青年の間の空中に、目に見える密度で風が集まり、無数の弾丸を創り出し始めた。

1発1発が殺傷力を持つその弾は、その数はどんどん増やしていく。


「おいおい、結構な数を創ってるなぁ、もしかしなくても凄腕かよ」

「「死ねぇ!」」


青年ののんびりした声とは逆に、必死の声で叫ぶ盗賊二人。そして、空中に創られた風の弾丸が青年の視界一杯に広がったとき、打ち出された。もちろん青年に向かって。

彼は右手の本を開き、言う。


「痛そうだなぁ───インビジブル」


言い終わると同時に、弾丸は青年の元にたどり着く。

全ての弾丸はその威力を発揮し、地面を、木を穿っていく。しかし、青年だけは何事も無いように、その場に立ったまま。当たるはずの弾丸はすべて彼をすり抜けていく。


「ゆっ、幽霊……」


それは二人のどちらの声か。

弾丸の嵐が止むが、青年の立ち位置に変化はない。静かに彼はつぶやく。


「精神的なものは苦手なんだよな……スリープ」


その声を聞いた盗賊二人は、唐突な眠気に襲われる。


「くそっ……どうすれば……いいんだ……」


悔しがる様子の二人だが、すぐに意識を手放し、倒れこむ。


「ん~、終わった!ったく、聞いてた情報と違うじゃねえか」


身体を伸ばす青年、彼の名は櫻井和樹。


『だから、手加減なしでいこうって言ったのに!』


そして彼だけに聞こえる女の子の声、彼女は櫻井美香。和樹の姉にあたり、盗賊との戦闘中に和樹が会話していたのも彼女である。


二人はあるきっかけで、日本から魔法の繁栄する世界に転生した高校生であった。


まだよく解らない、読みにくいという感想だと思います。


次で説明回に入りたいと考えていますので、よろしくお願いします。

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