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番外編自転車社会構築法第1条

久しぶりの投稿となります。

 私の名前は佐藤俊彦。現在57歳の衆議院議員である。与党平和党所属であり現職の副総理兼国土交通大臣を務めている。私が国土交通大臣を務めているのには政治家になった理由が深くかかわっておりそのことが私の人生の指針となっていた。それは自転車である。私は自転車愛好家であり自転車をより厳格に規制しているこの世の中を許すことができなかった。だから、自転車がいかに素晴らしいものなのかを説得させるためにも国土交通省に入省した。だが、それではだめであった。だから、政治家となって今国会で成立した自転車社会構築法とまとめ上げた。

 自転車社会構築法は全5条からなっており、まず第一に書かれているものは自転車の立場を明確にしたものだ。

 本日、自転車は軽車両として扱われている。故に車道を走らなければならない。これは道路交通法という法律によって定められていた。だから、これを改正して自転車社会構築法では以下のように定めてみた。


 第1条① 自転車は軽車両の一部であるという認識ではなく自転車という車別を行うとする。

    ② 全項目に則り基本的に自転車は自転車専用道路を通行すること。自転車専用道路は全国に整備することをこの法律によって定め、専用道路の設備されていない個所につきましては基本的に車道、歩道どちらを通行してもよいとする。


 これが第1条の内容である。

 第1条は自転車という新たな分類を生んだということだ。これには流石に批判的意見も多く役所や事務所に殺到した。自転車の免許も必要ではないのかという意見までもが取り出された。前から自転車の免許については多く言われてきたこともあったが、それを制度化することには抵抗がある。さて、今回は自転車の免許について語ろうというつもりは全くない。今回の話は自転車がどこを通ればよいのかという第1条の話だ。

 その話をするには私の最も血気盛んであった高校時代に遡ることとなる。

 それでは、高校時代の話と行こうではないか。


 今から40年前。

 まだ私が高校に通っており一人称が俺だったころ。つまりは高校1年生であった頃の話だ。


 「はあ~」


 俺は帰り道自転車を転がしながら大きなため息をついていた。周りには人はいなかった───何ていうことはなく親友の川崎俊介が横にはいた。


 「おいおい、どうした? ため息なんかついて、何か悪いことでもあったのか?」


 どうして俊は何とも感じないのだろうか。俺は不思議と思ってしまった。俺がため息をしている理由は俊も分かっているはずだ。


 「あのな。俊は何も感じなかったのか?」


 俺は聞き返す。もちろん、何も感じなかったのかというのはさっきの出来事のことである。


 「ん? 別にあれは仕方がないことだろ。いくら言ったって変わりやしねぇよ」


 俊は何とも思っていないようだ。俺は呆れてしまった。呆れたあと、思わず興奮して大声でさっきの事件のことを話し始めた。


 「何でだよ、何で! 並列はいけないんだ! 車道を走らなきゃいけないんだああああああああああ」


 俺の大声が響き渡る。ちなみに今俺達がいる場所は俺の家の近くの公園だ。周りは360度家で囲まれている住宅地なので完璧に近所迷惑な行為である。


 「……おいおい、うるさいぞ……」


 俺の横にいる俊は呆れた顔で話してくる。いやいや、呆れているのは俺の方だからな。

 さて、俺が何に怒っているのか、そろそろ話していきたいと思う。これは今から数十分前の話である。


 「俊、今日はどうする?」


 「う~ん。そうだな~公園でも行ってゆっくりしない?」


 「おお、それは良いアイデアだ!」


 俺と俊は高校からの帰り道(部活は同じだから良く一緒に帰る)に自転車で並んで歩道を走っていた。並んで走らなければ会話をするなんてこともできないし歩道を走らないと危ないからだ。世間では車道を走れと言っているがそれは俺達自転車に乗っている人に事故にあえ、死ねと言っているも同然のことである。特にあれだ。田舎とかは車の普及率が都会のそれとは比べようにはならない。俺の町は神奈川県の中でも小田原とか本当に都会部分の横浜から離れた場所に位置しているため困ったものだ。

 

 「はあー生き返るー」


 俺は公園に着くとすぐに公園においてあった自動販売機で某有名な『い』から始まる水を買い、一気に飲み干した。今日は結構日が出て暑かったのでそれだけに喉が渇いていたのだ。隣でも同じく俊が自動販売機で炭酸飲料を買ってすぐさまペットボトルのキャップをひねり一気に飲み干した。


 「そうだなゲプッ」


 「ちょいとやめろよ。炭酸一気に飲み干すからこうなるんだぞ」


 俺は炭酸飲料を一気飲みした俊をしかる。


 「わりぃ、わりぃ」


 まったく反省しているようには見えないがいちいち怒るのも相当面倒くさいものがあるので俺はそれ以上言うことはしなかった。

 その後、俺達は休憩を終えて自分の家へと自転車を再びこいで帰った。


 その日。自分の家において。


 ニュース7

 この間改正されました道路交通法が本日より施行されました。我々N○Kによる全国の警察関係者を対象としたアンケートをしたところ、本日だけで法律の違反者は100人に及ぶとのことです。年齢層は高校生が一番多く、地域別にみると1位が群馬県、2位が長野県、3位が……となっており自動車の普及率が高い地方ほど違反者が多い現状がさっそく浮かび上がってきました。ただ、法律は厳守するものでありますからしっかり守りましょうと全国の警察本部に国家公安委員会、警察庁は通知した模様です。

 それでは、本日この件について行われました。柳沢国家公安委員会委員長の記者会見の模様をお送りします。


 ええ、国家公安委員会委員長の柳沢です。今日の記者会見ですが本日より施行されました改正道路交通法の説明をさせていただきます。

 単純明快に言わせていただきますと改正前との大きな違いは違反者への罰則の強化です。並列走行、2人乗り、傘差運転などといったものも改正前より罰則が強化されました。そして、他に大きく変わったことは車道を走ることを徹底するということです。

 今までは自転車は歩道を走っても良いこととなっておりましたがこれからは車道を走ってもらいます。歩道がある場所でありましても車道を走ってもらいます。自転車もしゃつまりはくるまの一種です。車道を走るのが当然でありなぜ今までそれが無されてこなかったかが不思議であるぐらいです。この解釈は国土交通省、国家公安委員会並びに警察庁による共同認識とさせていただきます。

 この解釈の変更に際しましては高校生をはじめとした自転車登校をされております学生の皆様も法律違反をされた場合は警告以上の対応をさせていただく場合があります。このことを重く受け止めてください。

 それでは本日の私の会見を終わりとさせていただきます。


 以上のように柳沢国家公安委員長による記者会見でした。高校生をはじめとした自転車通学に対する規制強化とも捉えられる今回の改正については事前から賛否両論でしたが当初の予定通りに施工となりました。

 以上でここまでは改正道路交通法施工の話でした。


 ブチッ


 そこで俺はテレビの電源を右手に持っていたリモコンで消す。

 何とも退屈な話であった。というよりも、残念な話であった。

 自転車を使っている俺達を迫害しているのにも等しい。

 今法を作り出した民友党は悪だ。柳沢国家公安委員会委員長は悪だ。この法律を成立させた時の民友党政策調査会長前原源治現内閣総理大臣は悪だ。あいつらは庶民を迫害する悪人だ。

 その日から俺はいや、成立した日から俺は民友党を悪、売国奴など言うようになりとても偏った思想を持つようになった。

 

 「さてと」


 テレビを消した俺は自分の部屋へと戻って行った。俺の部屋は2階の一番奥側にあるので階段を上る。

部屋に着いた俺は一目散に机の上に置かれているパソコンへと手を伸ばす。パソコンの電源をつけてインターネットへと接続するとすぐにお気に入りから3チャンネルという大手掲示板を開く。俺はこの大手掲示板3チャンネルの常連いわゆる3チャンネラーだ。

 3チャンネルのなかから俺がいつも投稿しているスレがある場所までクリックしていく。もちろん、そのスレがある場所とは政治についての場所だ。特に最近は自転車についてのスレや改正道路交通法についてのスレまでできているためそこで俺はよく物議をかましている。炎上はなるべくしないように心掛けているが。


 23.名無し 20××年○月2日

 民友党とかマジクソだわwww


 24.名無し 20××年○月2日

 はぁ、バカか23


 25.名無し 20××年○月2日

 自転車の規制はさすがにねえわ


 26.名無し 20××年○月2日

 高校生をバカにしているのか! 票に影響がないからって


 俺は今まで出たスレを見てみる。案の定そこで民友党の悪口が書かれていた。あの改正以来社会党と民友党の支持率はネット界隈ではものすごく下がった。ただ、特に民友党の支持率はやばかった。民友党解党、民友党売国奴などいうのが検索の上位になっているぐらいであった。

 俺は早速この続きを書くこととした。


 27.名無し 20××年○月2日

 26へ まさにその通りだ!

 民友党とかくたばれ


 俺はそう書く。

 すると、すぐに別の人がスレを立てる。


 28.名無し 20××年○月2日

 民友党とかオワコンだわwww


 29.名無し 20××年○月2日

 こないだ堂々と自転車で歩道走ったぜ


 30.名無し 20××年○月2日

 29へ 勇者だわ マジお前


 ものすごく盛り上がっていた。こんな感じで俺は毎日3チャンネルで愚痴っている。意外とネットの世界では民友党に反発している連中が多いので心の支えとなる。昔はネットとかネット右翼とかニートの巣窟とか偏見を持っていたが意外と自転車が好きな人とかニートでもない人がいて最初のころは驚きがあった。今では普通に慣れているが。

 1時間ぐらいいじってパソコンの電源を消す。今日も有意義であった。


 その後、俺は政治家になった時この時のことを思い出すことになる。昔はわんぱくだったではなくこの時にある人が立てたスレが印象に残っていたのだった。


 695.名無し 20××年○月3日

 自転車って本当に車なのかな?


 確かに自転車は車だ。世間ではそう呼ばれている。ただ、この時俺は思った。自転車を車だと思っているから車なのだと。馬車は車なのかと同じだ。馬車は見方によって馬に乗っているだけという認識も持てる。だから、このことは後で自転車という新しい区別をつけるのに役立った。


 自転車の区別。これは子供の頃からどうにかしたいと考えていたことであった。これがこの法律によってどうにかすることができたことはにとっては本当に良いことだ。

しばらくしたら第2条について書くかもしれません。

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