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ep6.大切な人の正体

お仕事が忙しい毎日です。

一か月経ってからようやくデートができそうです。

今回は短いです。

「公爵様、お忙しいのではなかったのですか?」


帰り道の馬車の中で、向かい合わせに座り問いかける


「まぁ・・ちょっと都合をつけてね。」


何とも歯切れの悪い返しだ


「そうですか。どうして護衛の人に?」



ん”ん”っと咳ばらいをした後、


「・・・君の大切な人に挨拶をしておきたくてね。」


何となく腑に落ちないが納得することにした


「そうですか、今日は居なかった様で会えなくて残念です。今度ご紹介致しますね」


ニコリと笑みを送ると何故か公爵様の目が丸くなった


「・・・彼じゃないのか?」


確かに店主も大切な人ではあるが・・・


「店主も大切な人ではありますが、彼と一緒に働いている人が私の一番大切な人です」


「・・・」


公爵様は大きなため息をついた







「報告します」



屋敷に戻ると、報告書と共に影がやってきた


アヴァの働いている店に出入りしている商人の名前がずらりと並ぶ

詳細に一人一人、情報が載っている


どうやら先ほどの店主は“イアン”という男らしい

イアンには妻と子供がいる、冬を迎える頃にはもう一人子供が生まれると記載があった

自身の目で見たとおりだ


イアンの店からアヴァの店に出入りしている商人はイアンともう一人いた


“リリー”と呼ばれる女性

彼女は孤児院出身でアヴァの親友


そこまで読み大きなため息を着いた

アヴァの親友

一番大切な人・・か。


溜まらず仕事をできる限り早く終えた後、アヴァの護衛と入れ替わった

我ながら執着がひどいと自覚する

今回は誤解で済んだが、そうでなかったらどうするつもりだったのか自分でもわからない

彼女以外は無理だと自分は思っているが、彼女はそうではない

彼女に恋人や想い人がいた時のことは考えていない

彼女の幸せを願って身を引けるだろうか



椅子の背もたれに体重を預け考えた


「…無理だよなぁ。」


次の人生も共にと願った彼女を手放すのは難しい

今自分ができることは彼女の心を得る事




彼女の傍に居たいのに仕事は待ってくれない

翌日から忙しく日中は彼女と会えない日々が続いた

朝食や昼食も共にできず、夕食は週に一度一緒にできるのみとなった


それでも彼女の心に少しでも印象付けたくて毎朝、自分で花を摘み言葉を添えて贈った

そんな日があっという間すぎ気付けば彼女が屋敷に来てひと月がたった


やっと休みが取れる見込みができ彼女への言付けを頼んだ


2日後、一緒に出掛けようと。


彼女から承諾をもらい浮足立つ









読んでいただいてありがとうございます。

誤字脱字あれば教えて頂けたら嬉しいです。

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