Ꮚ・ω・Ꮚメー(11:テスタロッサ出現!)
メェ (敷地外から一撃か)
メエェ(射撃スキルが6というのもあるが落ち着いている)
メメェ(場数だろうな)
「肉はワイルドチキンなんですね」
メェ (そこを差別化しても意味が無いからね)
メエェ(あとで鑑定や解体をしてみるといい)
メメェ(レジェンダリーベーカーのスキルでやれる)
バロメッツたちの話を聞きながらショットガンに散弾を装填し、門を開きます。
洋館に近づいて行くと、建物の右手から新たな巨大鶏が二羽現れ、メッセージウィンドウが開きます。
モンスター情報:
ワイルドチキン×2
今度はワイルドチキンのようです。
チュートリアルチキンとは色違い、軍鶏のような茶色い羽毛を持っています。
色違いなだけで、能力はチュートリアルチキンと同じとのこと。
ターゲットではありませんが、仕留めておいたほうが良いでしょう。
先に動いた一羽の頭部を狙い、一射。
今度は普通の散弾です。ワイルドチキンの頭が砕けて吹き飛びました。
続けてもう一射。
今度も頭を吹き飛ばして片付けました。
二羽の死骸もすぐに消え、メッセージが表示されます。
ワイルドチキン×2を撃破しました。
アイテム入手:
ワイルドチキンの肉(解体前)×2
メェ (危なげがない)
メエェ(普通はもう少し慌てるものだが)
メメェ(腕っこきというやつか)
半開きの状態だった扉を開いて屋敷に侵入すると、エントランスに二羽目のチュートリアルチキンが待ち受けていました。
最初から物音が聞こえていましたので、こちらも問題なく片付けます。
ワイルドチキンの肉(未解体)が増えました。
しばらく鶏肉には困らなそうです。
残りのターゲットはチュートリアルチキン一羽ですが、出てきません。
さらに二羽のワイルドチキンを鶏肉にしても見つかりませんでした。
「索敵スキルで見つけられたりするんでしょうか」
6レベルあるはずですが、あまり役に立っている印象がありません。
メェ (索敵は視界内に入ったモンスターや物音を立てたモンスターの感知を補助するスキルだ)
メエェ(集中すると聴覚、嗅覚を強化できる)
メメェ(試してみるといい)
アドバイスに従い目を閉じ、耳を澄ましてみると、上の方からかすかに、足音らしき音が聞こえました。
「わかりました。ありがとうございます」
二階にあがって部屋を調べていくと、仕掛け階段を降ろすためのロープの仕掛けがありました。
ここのようです。
滑車につながったロープの輪を回していくと、木の階段が降りて来て、そこを転げ落ちるように最後のチュートリアルチキンが襲いかかって来ました。
不規則で怪しげな動きで羽根をばたつかせ、迫ってきます。
一歩後退し、体の真ん中に散弾を叩き込んで無力化、鶏肉に変えました。
メェ (これで三羽)
メエェ(そつなくこなしたな)
メメェ(それでは脱出だ)
「はい」
チュートリアルチキン三羽討伐を達成、あとは『チキンフォレスト』を脱出すればクエスト完了です。
とはいえ、なにかしらのアクシデント、もしくはイベントがあるものと考えた方がいいでしょう。
このままテスタロッサが出てこなかったらかえってすっきりしません。
ショットガンを構えたまま門を出ると、すぐにメッセージウィンドウが表示されました。
警告:
高ランクモンスター『テスタロッサ×1』接近。
はじまったようです。
メェ (案の定、という顔だが、テスタロッサだ)
メエェ(襲撃に警戒しつつセーフティーエリアまで脱出を)
メメェ(倒してしまっても構わんが、やられるとクエストは失敗だ)
まだ姿は見えませんが、例のテスタロッサが突進してきているようです。
森の木々が揺れ、小型の鳥や獣が慌てた様子で逃げ、飛び去っていきます。
こちらも山道を駆け出すと、木々を吹き飛ばし、巨大な雄鶏が前方に飛び出しました。
軍鶏を思わせる焦げ茶色の体、鮮血を浴びたように赤い頭の、体高3メートルの巨大鶏。
勢い余ったようです。
真横から飛び出して来たテスタロッサは、そのまま林道を横切って向かいの木々に突っ込み、砂煙と激突音、鼓膜をえぐるような雄叫びをあげました。
試しに散弾を撃ち込んでみましたが、丈夫な羽毛に阻まれ、ダメージを与えることはできませんでした。
スラッグ弾なら貫通できるかも知れませんが、無理に戦うべき相手ではないでしょう。
テスタロッサが横切った地点を通り抜け、セーフティーエリアを目指します。
テスタロッサが再び林道に飛び出し、猛然と追いすがってきます。
といっても、あくまでチュートリアルクエストのモンスターだからか、逃げ切れないようなスピードはないようです。一気に距離を詰められるようなことはありませんでした。
遠距離攻撃の手段もないようですし、この調子なら逃げ切れる……と、思っていたら。
コケェェェェッ!
異様な絶叫が、大気を大きく震わせました。
さっきと同じ、テスタロッサの声なのですが、さっきとは違う、断末魔のような響きがありました
不穏なものを感じ、振り向くと、予想もしない光景が目に飛び込んできました。
空中に突如現れた空飛ぶ巨大鮫に頭を呑まれ、ぶらりと吊り上げられている巨大鶏の無惨な姿。
絶命した状態のようです。
テスタロッサは、そのまま光の粒子になって消えてしまいました。
警告:
レイド級モンスター『アークシャーク×1』出現。
そんなメッセージが表示されました。
テスタロッサは前座だったのでしょうか。
体長二〇メートル、人喰い鮫というよりはクジラあたりを捕食していそうな、力強いシルエットのサメ型飛行モンスター。
ゆらゆらと空中に浮いていたアークシャークは体をくねらせ、
シャアァークッ!
それはちょっとどうなのかと思わせる咆哮をあげ、突っ込んできました。
散弾を一射してみましたが、高ランクモンスターにはチュートリアル用の散弾は効かないようです。
あっさりとはじき返されました。
アイテムボックスに入れていたワイルドチキンの肉を引っ張りだして、囮として地面に落とします。
こちらは良い判断だったようです。
アークシャークは地面に突っ込むような恰好でワイルドチキンの肉に食らいつき、一息に呑み込みました。