表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お兄ちゃん(邪神)観察日記  作者: 半信半疑
12/33

観察日記12

11月15日


 ここのところ、スラちゃんについてばかり書いていたので、久しぶりにお兄ちゃんの観察でもしようと思い立った。正直気が進まないのだけれど、まぁ、この観察日記を書き始めたきっかけはお兄ちゃんなので、少しは観察してあげよう。


 といっても、今日は書くことがほとんどない。「まったく」と言い換えても良い。お兄ちゃんは、変化の乏しい人生を送ってるみたいだ。


 何も書かないというのはアレなので、お兄ちゃん自身に聞いた身長と体重、それと容姿とかについて書いておこう。


 身長は165㎝、体重は55㎏。容姿は可もなく不可もなく。

 本人は『某、鬼のお兄ちゃんっぽくていいだろう?』と言っていたんだけど、私には何のことだかよくわからなかった。



11月16日


 今日はお兄ちゃんの趣味とかについて書いてみようと思う。

 お兄ちゃんの趣味、というか好きなものはゲームだ。「すごく上手い」とかじゃなくて、むしろ「下手の横好き」なんだけれど、家ではよくゲームをしている。


 たまの休みなんかは、ロクヨンの大乱闘するヤツで勝負している。負けたら皿洗いとか、罰ゲームを課すと中々白熱するので面白い。


 狩りのゲームをすることもある。狩りゲーの時は昔のCMみたいに、お兄ちゃんが「一狩り行こうぜ!」って誘ってくるので、仕方なく付き合ってあげる。お兄ちゃんは片手剣のエリアルスタイルを好む(たまに「俺なりの、エリアルスタイル!」って叫んでる)。


 そんなお兄ちゃんは、今日もゲームで遊んでいた。最近は某運命ゲームアプリに夢中らしい。『冥界の女主人さんが出ないんだ……』ってつぶやいていた。

 冥界の女主人……。邪神と何かつながりがあるのかな?



11月17日


 お兄ちゃんが邪神になってから変わったことと言っても、ぱっと思い浮かばない。

 なんてことを思ってたら、お兄ちゃんが変な顔をして帰ってきた。例えるなら、そう、「砂糖だと思って舐めたら塩だった」みたいな感じの顔だ。


 私は気になって何かあったのか聞いた。すると、『告白された』って返ってきた。

 まさかあのお兄ちゃんがねぇ、なんて私は思った。まぁ、顔の作りは悪くないし、物好きな人がいてもおかしくはない。でも、お兄ちゃんはあんまり乗り気じゃないみたい。自分がモテるとは思っていなかったんだって。


 告白された相手は同じ大学の人で、理由は「ひとめぼれ」らしい。

 ひとめぼれ……一度言われてみたいものだ。


 告白に対するお兄ちゃんの答えは「保留」。詳しく聞くと、相手はよく知らない人だったみたい。で、いきなり付き合うとかは考えられないって答えたみたい。そしたら相手はそれでも良いって言ったんだって。それで、『まずは自分のことを知ってもらうために、明日一緒に遊んでください』って言われたらしい。お兄ちゃんもまんざらではないらしく、OKを出したようだ。

 もはやデートなんじゃないのかと思ったけれど、口にはしなかった。


 明日はちょうど日曜日で、私も休みだ。

 これはしっかりと(かつ、こっそりと)観察しなければなるまい。


 恋心産ヒトメボレ(`・ω・´)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ