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魔王の成りそこない  作者: 味醂味林檎
ベエル暦一七三五年 過ぎ去る時

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第十二月四週目第四曜日

 もうすぐ年が変わる。財団に所属するようになってから何度目になるだろうか。数えるのも億劫だが、私はすっかり財団のものとして馴染んでしまっている。

 キャンディは相変わらずキャンディで、魔族の職員たちも相変わらずだ。組織で変わる者のほとんどは人間だ。引退する者も多ければ、新たに組織に加わる者も多い。入れ替わりが激しいと感じるのは、私が長寿であるゆえだろうか。

 サンストーンはマフラーを編んで私にプレゼントだと言って寄越した。どうやらピピ博士が新たに開発に携わった魔術に対しての耐性のある素材を使用しているらしく、使い心地としては悪くはない。編み方も習ったそうだ。

 彼女は最近そういった小物を作ることに凝っているようだ。器用なものである。どうも彼女は私に対して何かしらの親近感を抱いているような気がするが、それは一体どういう心境から来るのだろう。他に行き場のないもの同士だからだろうか。種族は違うけれど。

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