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魔王の成りそこない  作者: 味醂味林檎
ベエル暦一七一六年 夏の終わり、そして秋

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第九月一週目第三曜日

 ゲエトでは戦渦を被った地域の復興が進んでいる。キャスト財団からも、いくらか寄付金を出しているそうだ。

 キャンディに、メルジュール島を襲った理由を聞かれた。

 重用していたジルベスター卿が独断でやったことであるので、私としては特に理由を挙げられるものではなかった。

 理由があったのは、ジルベスターのほうだろう。メルジュール島を焼き滅ぼしたことで、弟の派閥が私に対する反感を露わにするようになり、決定的な対立の構造が生まれた。ジルベスターは私を魔王にしたいと考えていた。彼は私の賛同者だったし、やり口は冷徹であったが、その容赦のなさはある種の信頼を置けるものであった。私はその思惑に乗らざるを得なかった。

 メルジュールの民は私にとっては敵対者だったので、事後報告であったとしても、さしたる問題とは思っていなかった。それが罪であったから、現状がこのような有様なのだろうか。

 やることが少ないので、過去を振り返るばかりである。けれど私のやってきたことの何が、どれが、裁かれるべき悪徳であったのか、私には理解できない。

 キャンディは何かしら思うところがあるようだったが、具体的に私にそれを説明することはなかった。ただ確認するための問いかけであったようだ。


 ↑アールヴくんめっちゃ真面目に日記書いてて笑う。


 ↑私の日記に汚い字で落書きするな。

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