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第六話・「人が悪い」

「正臣!」

 

 俺の顔面めがけて飛んできた蜘蛛の化け物は、和輝が投擲したつぶてによって撃墜された。

 蜘蛛が地面に落ちる硬質の音が、俺の意識を呼び覚ます。

 蜘蛛は内容物を飛び散らせて地面に落ちたものの、致命傷までとは至らず、裂けた腹を見せて必死にもがいている。

 八本の足が空中をつかもうとする様は、気持ち悪い、の一言だった。


「正臣、今のうちに行くぞ!」


 和輝の声が、救いの声に聞こえる。


「あ、ああ!」


 もがく蜘蛛と、倒れた血だらけの先生を横目に、和輝に並ぶ。


「ちょっと! 待ちなさいよ!」


 睦月さんが、真っ先に逃げ出した放送部員の佐藤を追いかけて校舎に飛び込んだ。


「早く行ってくれ! 後ろが詰まってるんだ」


 生徒会長が、忌々しそうに罵声を浴びせながら二人を追随する。


「正臣、手伝ってくれ」

「な、何だよ?」


 俺は蜘蛛が起き上がって飛び掛ってくるのではないかと、内心冷や冷やしていた。

 今すぐ、逃げてしまいたい。

 放送部員の佐藤のように、真っ先に自分の保身のために逃げ出してしまいたい。

 だから、今の言葉の中に不機嫌さが混じっていたことは、おそらくこの場にいた誰もが分かったことだろう。

 和輝がそんな俺を看破して声を荒げる。


「水野さんは怪我をしているんだぞ! 俺たちは走れるけど、水野さんは――」


 激昂する和輝の袖を引っ張る水野さん。


「あ、あの、私は大丈夫ですから! この通り、もう治りかけなんです。ほら、ね?」


 松葉杖を放り出して小走りに駆けてみせる。額には玉のような汗が浮かぶ。


「水野さん……」


 俺は猛省する。

 和輝に瞳を向けると、和輝の怒りはすでに収まっていて、俺に対して頷いて見せた。


「ごめん、水野さん」


 俺は水野さんの正面に立つ。


「え、え?」


 水野さんは何も理解できていないのか、目が点になって俺を見つめてくる。そんな水野さんの思考を置き去りに、俺は水野さんの前で背中を向けてひざまづく。


「早く、乗って!」

「え、そんな! 私……正臣君に、そんな、おんぶして、もらうなんて……そんな資格……」


 真っ赤になった顔を両手で押さえる。

 和輝は松葉杖を拾い上げていた。


「水野さん、あきらめて早く乗ったほうがいい。俺たちも早く逃げよう」

「乗らないんだったら、私が乗るけど」


 今まで黙っていた香奈が、いつのまにか水野さんの後ろに立って耳打ちしている。


「香奈、黙ってろ」


 俺は一刀両断した。


「水野さんだけ、ずるい。私も正臣の背中に乗りたいよ。おんぶしてほしいよ」


 さっきまで張り詰めていた緊張の糸を容易く切断していく香奈。


「香奈、俺でよかったら――」

「ヤダ」


 和輝の誘いも、容易く切断するのだった。


「と、言うことで、水野さんが乗らないんだったら、私が――」

「水野夏美。乗ります」


 握りこぶしで高らかに宣言する水野さん。

 耳の先まで真っ赤にしている。


「水野さん、大丈夫? 痛くない?」

「は、はい。とっても幸せです!」


 水野さんは、俺の背中にぴったりと体をくっつける。


「そ、そう。それならいいんだけど」


 意図していない回答に俺は困惑するが、両足に力を込めてしっかりと、第一歩を踏み出す。


「怪我の功名……って、こういうときに使う言葉じゃないですよね」

「え? 何か言った?」

「ううん。なんでもないです」


 少し楽しそうに笑う。

 俺は息遣いでそれは笑ったのだと分かった。

 現実にある恐怖に支配された状況で、それは和輝の叱咤同様に、俺に冷静さを取り戻させてくれた。


「う……これは」


 他方、冷静さは次に別のものを俺に吹き込んだ。よく考えれば、俺の首には細い腕が巻かれ、耳の辺りには水野さんの小さな顔がある。

 耳を澄ませば水野さんの息遣いが聞こえ、呼吸をすればほんのりと香ってくる甘い香り。

 その女である数々の証が、俺の胸を否応無く締め付けるのだ。


「あ、あの、重いですか? だったら私、降ります」

「お、重いなんて、そんなことないよ」


 俺は今の自分の至福を悟られまいと強がって言った。

 制服越しでも伝わる体温と柔らかさに、もう頭はフル回転だった。


「……あの、香奈さんと、どっちが重いですか?」

「香奈をおんぶしたことなんて無いから、分からないな」

「そ、そうですか」


 俺は体育館を離れて、校舎に入ろうとする。


「……そうなんだ。やったね、夏美」


 首に巻かれた腕が外れ、小さくガッツポーズする水野さん。


「え?」

「ううん。なんでもないの。こっちの話です。こっちの話」


 やはり水野さんは嬉しそうだった。

 なぜそんなに水野さんが嬉しそうなのか理解できずに、俺は前を行く和輝と香奈に必死についていく。


「……あの、変な音、しませんか?」


 もう少しで校舎に入れるという時、背後から、奇怪な音が聞こえてきた。

 水野さんもそれに気がついていたようで、恐る恐る俺に耳打ちする。


「確かに……俺も聞こえる」


 俺は嫌な予感がして振り返れず、それよりもとにかく校舎に入ろうと急ぐ。

 校舎の入り口だけを見て。

 他には目もくれずに。


「来る……」


 おんぶしている水野さんが、意味深な一言をつぶやいた。


「追いかけてくる……」

「正臣、急ぐぞ!」


 前を行っていた和輝が、俺の背後に回り、水野さんごと押す。

 俺は前のめりに転びそうになるのを耐え、訳も分からず全力で校舎に向かう。


「早く! 正臣、追いつかれちゃうよ!」


 香奈が、先に校舎について、すぐにでもドアを閉められるように身構えている。

 水野さんを抱えなおすことも出来ずに走らされ、支えている手が外れそうだ。

 そうなったら、水野さんを落としてしまう。


「く……!」


 腕の痛みが激しい。

 水野さんが重くないといっても、それは人間の範疇の話だ。おんぶしたままの激しい上下運動は、普段から運動していない俺にとっては酷だ。


「正臣――!」


 香奈が叫ぶ。

 和輝はラストスパートといわんばかりに、後ろから思いっきり押す。


「香奈、閉めろ!」


 後ろから和輝の声が聞こえる中、俺と水野さんは、校舎の中に転がりながら飛び込んだ。

 直後、ドアの閉められる大きな音。

 ドアのガラスには先ほどの蜘蛛が勢いよく貼り付き、腹部が大写しになった。

 臓物を撒き散らしたまま、ここまで追いかけてきたのだ。生命力は尋常ではない。

 蜘蛛が剥がれ落ちたドアのガラスには、赤色の液体が付着し、それはダイイングメッセージのように痕跡を残した。


「き、危機一髪だったな…」


 俺は体全体で呼吸しながら、廊下にうつぶせに倒れている。


「ごめんなさい……。私が走れないせいで……」

「いや、それは仕方が無いよ。でも、結果としてみんな助かったんだ。良しとしないと」


 水野さんに手を差し伸べた。水野さんは、少し戸惑いながらも、しっかりと手を取る。


「それは違うよ、正臣」


 香奈が柔らかい笑みで俺を見つめる。


「和輝が犠牲になったんだから、それは間違ってるよ」

「……え?」


 周囲を見回す。俺と水野さんを後ろから押してくれた和輝の姿が無い。


「嘘だろ……」

「嘘じゃないよ。ここにいないのが何よりの証拠でしょ?」


 待ち合わせに遅れた人間のことを話すように、簡単に事実を言ってのける香奈。

 その悲嘆の欠片もない香奈に、怒りがこみ上げてくる。


「香奈……お前、何でドアを閉めたんだ!」


 香奈の胸倉をつかんで締め上げる。


「正臣、苦しいよ……」

「何でドアを閉めたかって聞いてるんだ! 和輝がまだいないのを分かってただろ!」

「私……和輝が、言うとおりに……しただけだよ……」

「正臣君、止めて!」


 足の怪我で思うように立ち上がれずに、廊下に這ったまま訴える。


「だから閉めたのか! 和輝が、閉めろ、って言ったから、そう言ったから見捨てたのかよ!」

「お願い……止めて……正臣君!」


 俺は水野さんの悲鳴が耳に入っていても、聞き入れるつもりなど無かった。

 それぐらい、和輝を見捨てた香奈の所業は許せなかった。


「自分が何をしたのか分かっているのか! 和輝とはずっと一緒にいた仲間だろ!」

「……私、は……正臣が……」


 苦しいはずなのに、香奈の目は俺をしっかりと捉えて離さない。

 それは、俺の暴力を許すといわんばかりの慈愛の目だ。


「お願い……止めて! 正臣君、こんなこと駄目だよ……!」


 俺は香奈の目と、足にすがり付いてきた水野さんの泣き声で、やっと自制心を取り戻した。いまだにたぎる怒りを何とかこらえて、香奈を解放する。香奈はその場にくず折れて咳き込んだ。


「和輝……」


 俺は窓の外に目を向けることが出来ない。そこには蜘蛛の化け物に蹂躙される和輝の姿があるかもしれないからだ。

 遠くでガラスの割れる音がした。蜘蛛が侵入してきたのだろうか。


「和輝を……失うなんて、考えたこと無かった……」


 足の力が抜けていって、その場に座り込んでしまう。

 身近な人を失うなんて、考えたことが無かった。テレビで放送している数多の死は、どこか現実離れしていて、全てがフィクションのように見えた。それが、ここにきて死の現実性を認識させられることとなった。蜘蛛を宿していた先生も、おそらくはもうこの世にはいない。

 そんなこと、にわかに信じられるわけが無い。


「和輝が死ぬなんて……そんなの」


 頭を抱える。

 掻き毟るとぼさぼさに伸びた髪の毛が、一本、また一本と廊下に落ちていく。


「和輝が……」


 目頭が熱くなってくる。俺はこれから涙を流すんだな、なんて冷静に考えたり出来ることが、不思議で仕方がなかった。人はこんなときにでも、冷静になれるものなのだろうか。そんな自分自身が悔しかった。

 それでも、悲しみを乗り越え、これから迫り来る脅威に立ち向かわなくてはならない。

 ガラスの割れる音は、その前触れだ。


「和輝……俺、お前の分も」


 強く生きなければならない。


「本当に参ったよ。木に登ったまでは予定通りだったんだけど――」


 そのとき、懐かしい声がした。


「肝心の踊り場の窓が開かないんてな。想定外だよ」

「え……?」


 俺は階段から悠々と降りてくる人間にかつ目する。


「和輝君!」

「あ、生きてたんだ」

「……香奈、それは無いよ」


 階段を踏み外して転びそうになる和輝。


「和輝……お、おま、お前!」

「そうなんだよ。踊り場の窓、鍵が壊れてて開け閉め自由だったんだけど、今日見たら新しいのと交換されてるんだ。さすがに焦ったよ」

「そんなことじゃない!」

「だよな、非常時とはいえ学校の窓を割ったのは確かに許されないよな」

 

冗談がこんなに心地の良いものだとは思わなかった。


「良かった…本当に良かった…」


 水野さんの涙が、悲しみから喜びに、その色を変える。


「正臣も、泣いてくれたんだろ?」


 俺は和輝が水野さんの方を向いているうちに、目に浮かんだ涙を拭ってしまおうとしたが、どうやら間に合わなかったようだ。


「泣くわけないだろ」


 小躍りしそうな心を抑えて、強がって見せる。


「それよりさ、正臣。お前、香奈に謝れよ」


 和輝は困ったような笑顔を浮かべて、俺の肩をたたいた。


「木の上からでも聞こえてたぞ、お前の声。ガラスを割るタイミングに困ったほどに」

「和輝君。そういうの、人が悪いって言うんだよ」


 壁を支えにして立ち上がった水野さんが、笑いながらたしなめる。


「スマン。でも、続きが気になってさ。俺がいなくなったときのことなんて、普通自分には分からないことだろ? だからつい、な。でも、水野さんの言うとおり、俺も人が悪かった。もっと早く俺が生きてるってことを知らせれば良かったんだ。余計な問題起こさせたのは俺のせいだ。本当にスマン」


 和輝を除いた三人に深々と頭を下げる。和輝の人の善さが見えた気がした。数多くある欠点を、全て長所で埋めてしまえるのが和輝だ。それは、人の善さでも悪さでも同じことだった。和輝が人から嫌われたりしないのも、頷けるというものだ。


「香奈……」


 俺は服装を整える香奈に向き直る。


「さっきは……」


 香奈の目を見ることが出来ない。勘違いとはいえ、相当なことをしてしまったのだ。香奈には、俺を断罪する正当な権利がある。俺はどんな罰も受ける。その覚悟を述べるため口を開こうとする。

 ……が、それは香奈によってさえぎられた。


「正臣は謝らなくていいんだよ。それに私は、正臣にならどんなことをされても平気だから。苦しいのも好きだよ」


 胸倉をつかまれ、罵倒されたとは思えないほど朗らかな言葉。


「香奈さん……」


 水野さんが驚いた表情で香奈を見ている。


「ま、香奈はこういう奴だからさ。そんなに驚かないでよ」


 和輝に指摘された水野さんは、自覚していなかったのか、顔を粘土のようにこねて表情を整えている。


「それでも、ごめん。埋め合わせは必ずする。一方的に許されていいはずがないから」


 俺は香奈に深く頭を下げる。


「おんぶ」


 頭を垂れていた俺に回りこんだ香奈が、後ろから抱き付いてくる。


「だってさ、正臣。高くついたな」


 肩をすくめる和輝。


「それじゃ、水野さんは俺が…」

「私は一人で大丈夫ですから。松葉杖もあるし」


 背中を向けてひざまづいていた和輝が、水野さんの言葉を受けて静かに立ち上がる。背中には特大の哀愁が漂っていた。


「正臣、和輝がフラれてるよ」

「ああ、分かってる。みなまで言うな」


 俺の首にぶら下がったままの香奈が、道端に落ちたゴミでも見つけたかのように言う。


「なんだろう……悲しくないのに目の前が曇って見える」


 そう言った和輝の背中が、どんどん小さくなっていく。


「和輝、今は非常時なんだ。細かいことは気にしていられないだろ」

「正臣、おんぶ」

「お前は黙ってろ」


 いつまでもおんぶの態勢に移行してくれないのに業を煮やしたか、香奈がせがむ。


「いいな……香奈さん」

「水野さんも黙って」


 松葉杖で足を支える水野さんを、俺は香奈とは違うトーンで遮断した。


「正臣……俺、実はいなくなっても構わなかったんじゃないだろうか」

「そんなわけ無いだろ!」


 まただ。

 今日の俺は感情の高ぶりがいつもより極端だ。水野さんはまた驚いてしまって、松葉杖を取り落としそうになる。


「分かってる」


 種明かしでもするように、和輝から憂いが一瞬で消えた。


「正臣には心底感謝してる。俺がいなくなったとき、あんなに感情的になってるお前見たら……。あんなに嬉しかったこと、人生で一度も無かったからな。冗談でも、もう言わないよ」

「あ、ああ……分かって、くれれば……」


 気恥ずかしい。

 俺だってそんな台詞、誰にも言われたことは無い。


「和輝君、人が悪い」


 水野さんに睨まれる和輝。


「水野さんはいつでも正臣の味方なんだもんな。それに気がつかない正臣も相当鈍感なんだが。香奈がいつもそばにいるんじゃ、麻痺しても当然か」


 俺は松葉杖が凶器に変わる瞬間を、初めて見た気がする。


「和輝君!」


 松葉杖を大回転させて和輝の脳天に叩き込む。図書部員の体力も、案外侮れない。


「おっと!」


 和輝は間一髪で松葉杖を避ける。あのスピードを避ける和輝もたいしたものだと思う。


「もう! 本当に人が悪いんだから!」


 水野さんは顔中真っ赤にして、そっぽを向いてしまった。


「おんぶ」

「……はいはい」


 年少の子供の面倒を見ているような気分だ。俺は大きくため息をついて、香奈を背中に負ぶった。


「和輝、それでこれからどうする?」


 和輝はあごに手をやって呻く。


「とにかく、先に出て行った三人と合流しよう。なるべく大人数でいたほうが何かと便利なような気がする」

「だな」

「何より、お前の気にかかる睦月さんと合流しなくてはな」

「さ、みんな行こう」

「あの、どういうことですか」


 さらりと流そうとした俺に、怒っていたはずの水野さんが食って掛かった。


「…か、ず、き?」

「悪いのはこの口だな。本当に悪い口だ、うん」


 頬を引っ張って反省しているふりをする和輝。


「睦月さんはね、正臣が好きな人なんだよ」

「香奈の口も俺に負けず劣らずのようだな」


 和輝が香奈の頬を引っ張ろうと手を伸ばすが、蠅でも追い払うように叩かれる。


「仔細詳しく聞きたいです」

「……プライバシーは?」

「ありません」


 断言する水野さん。


「正臣、大変だね」


 香奈が子泣き爺に思えてくる。……いや、女だから子泣き婆だろうか。


「ま、とにかく歩きながら、詮索なり追求なり、尋問なりすればいいよ。おそらく、あの三人は生徒会室にいると思う。あそこは色々な物が揃っているから。今後の対策を立てるのに便利なはずだ。三階の一番奥だから、化け物に気づかれにくいとも思う」


 和輝がこの場をまとめるように階段に歩を進める。

 俺も渋々香奈を背中に負ぶいながら続く。

 水野さんが付いて来れるように、いつものペースより遅く歩いている和輝の心遣いが羨ましい。

 俺にはそういった甲斐性はない。

 自然にそれが出来る和輝は、俺の憧れだ。

 思えば、出会ったときからそうだった。

 慣れない友人との会話でも、違和感無く話題を提供してくれるし、空気を読んで話題の転換をしてくれる。

 さっきだって、水野さんと俺を背後から押してくれ、自分は危険を顧みず別ルートから合流しようとした。

 誰にでも持ち得るわけではない自己犠牲精神。そんな自己犠牲精神が世界中にあれば、きっと世界は恒久的に平和になるのだろう。

 和輝はずっとそうだった。

 俺の一番の憧れなんだ。


「あの、聞いていますか?」


 水野さんが俺の後ろから声をかけてきていた。


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