騎士でいたいんです、『聖女』なんて御免です。
ある日、片田舎の剣術道場の娘・ルティの左胸に、真紅の羽根のような痣が現れる。その痣は『聖女の証』だった。聖女の役目は、城で暮らして祝詞を上げ、国を災厄から守る事。しかしルティは、聖女になんてなりたくない。ルティにとって『剣』こそが誇りだった。一方、城では病床に臥せっている現聖女・エルミナの口から「新しい聖女が出現した」と告げられる。国王・アルカドルは新しい聖女を迎え入れるべく、国中を探させるが、羽根の痣のある『聖女』は一向に見つからない。3年後、ルティは聖女である事を隠して騎士団に入団するのだった。