表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/88

33 キャロキャロットを探せ

「ワン!」

「よろしくなーガイヌ達」

「ワン!」

 倒したガチリスとガチムチリスは、ガイヌ達に頼んで連行してもらい、もっと町から離れて移住してもらうことにした。

 そして今日中に帰って、アーミットに報告。

「アーミットー、ガチリス倒してきたよー!」

「あら、おつかれさま。さすがキャバクランニングエンジェルス。やるわね」

「はい、討伐の証ー」

 マイミがガチリス達のドロップアイテムを並べる。すると、アーミットは小さな鞭を手にとって驚いた。

「まあ。これは、ガチムチリスの鞭ね」

「そうなんです。彼らも現れました。強敵でした」

「ガチムチリスを倒すなんて、やるわね。ガチムチリスは3ランク☆1相当の強敵よ」

「そうなんですか!」

「じゃあ結構危なかったんだ」

「道理で強いわけだ」

「そんなガチムチリスを倒すなんて、あなた達、凄いわ。それじゃあ、報酬を渡すわね。あとそれと、今回の依頼成功数が見事一定数に達したから、これからは3ランクの依頼も受けて良いわ」

「やったー!」

「ありがとうございまーす!」

「認めてくださり、ありがとうございます」

「はい。これからも頑張ってね」

「はい!」

 私達は報酬ももらって、ご機嫌で歩き出した。

「次は3ランクの依頼かな」

「そうね。あ。折角だからもう依頼、見ていかない?」

「そうだな。まだ残っている依頼もあるはずだ。どんなものがあるか見てみよう」

「そうね」

 私達は早速依頼ボードを見た。

「ランク3はと。少ないけど、やっぱりまだある、あ」

「あ」

「あ」

 私達は残っている依頼書を見て、驚いた。

「キャロキャロットの納品」

 いくつもない3ランクの依頼書に、キャロキャロットの納品があったのだ。

「これ、私達が欲しいやつだよね?」

「正確には、ステップうさぎが欲しいジュースの材料だな」

「これは、キャロキャロジュースを作る手がかりになるかも。ふたりとも、どうする?」

「折角余ってるんだから、受けようよ!」

「ものは試しだ。どうせ今は受ける依頼を考えているんだから、受けたい依頼に決めた方が良い」

「そうだよね。じゃあ、今の内にキャロキャロットの依頼を受けておく?」

「やってやろうじゃん!」

「折角だから、かまわん」

「じゃあ、受けてみよう」

 私は依頼書を手にして、アーミットの元へ戻った。

「アーミットー、依頼受けたいんだけど」

「ええ、いいわよ。って、これかあ」

「駄目?」

「駄目じゃないけど、ええっと、情報料払うなら、詳しく話してあげるわよ」

「じゃいーでーす」

「3ランクなので、受けます」

「アーミットー、今日はもう帰って寝るから、さっさと受理しちゃってー」

「はいはい、わかったわ。でも、十分気をつけてね」

「はーい」

 こうして私達はキャロキャロット納品の依頼を受けてから、帰って寝たのだった。


 翌朝。

「よし、それじゃあ今日も元気にお仕事だー!」

「おー!」

 私達は意気揚々と、依頼書に書いてあった通り、キャロキャロットが見つかるとされている方の、東の道を爆走した。

 ファイアキャットやドラゴンと戦った丘を越えて、木がちらほら生え始めたところで探索を開始する。

「依頼書の通りだとここら辺だよね」

「どっかに適当に生えているらしいけど、草原なせいで見分けつかない」

「まあ、地道に探そう」

「おー」

 足元に注意しながら歩く。すると、キャロキャロットは見つからなかったが、かわりにモンスターを見つけた。

「ウキー!」

 緑色のお猿さんだ。五匹一斉に、襲いかかってくる。

「お客さん、お触りはいけませんよ!」

「かわりに鞭の味を味わいなさい!」

「手加減はできんぞ!」

 ビシンバシーン!

 お猿さん達の動きは、大したことなかった。私達はレンダ流鞭術で圧倒し、勝利する。

「ウキー!」

「ふう。倒した」

「ちょっと強かったけど、まあ楽勝ね」

「それじゃあいつものように」

「皆、キャバクランニングに遊びに来てね!」

 お猿さん達はドロップアイテムを残して去っていく。なんとかなりはしたけど、これ、キャロキャロット見つかるまで続くんだよね。

「うー、キャロキャロット、見つかるかなあ?」

「見つけるっきゃないっしょ。さあ、また探そう!」

「自分たちの運を信じよう」

 私達はまた、足元を気にしながら草原をさまよった。


「ウーキー!」

 今度は大きいモンスターが現れた。見た目ゴリラみたいなお猿さんだ。いや、これはもはやゴリラか?

「えーい!」

「それー!」

「はあー!」

 ビシーンバシーン!

「ウキー!」

 強敵だったが、なんとか倒す。

「ふう。強かった。けど、キャロキャロットは未だ見つからず」

「どうしよう。もう暗くなってきちゃった」

「もう少し探せるが、どうする、一旦町まで帰るか?」

「う、それは魅力的。でも、明日またここまで来るのも大変だよ」

「そうだよ。ここは覚悟して野宿しよう!」

「それでもいいが、そうなるとますますキャロキャロットを見つけなければいけないな」

「ひょっとして、めったに見つからないものだったりして。アーミット、それを私達に黙ってたのかなあ?」

「それはあ、ありうる。でも、依頼を受けた以上は、達成したい!」

「そうだな。夜まで余ってた依頼だし、もう少し頑張ろう」

「じゃあ、今日は野宿決定。場所はあ、どこでも良さそうだね。もっと探して、暗くなったらテント張ろうか」

「さんせーい」

「よし、じゃあ探そう」

 こうして私達は、もう少しの間探して、それからすぐに夜になったので、テントを張って休んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ