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王子×姫
カツ、カツ、カツ。
私は、スリッパの音を鳴らしながら、今廊下を歩いている。部活へ行くのだ。
と、コンピューター室の前でうろうろしていたのが『王子』がいた。
「あんたくんのはぇぇw」
「へっへっへ」
照れくさそうに笑う。うちのどこかがぐさっとくる。なんだろう、この感じは。
すると、私の手が無造作にあいつの頬を触る。
自分でモビックリしていた。何やってんだうちは。
「・・・・んだよ」
「しっとりしてるねぇw」
「うるおいたっぷりの俺に何を言う。」
その得意げな言葉に、思わず私は吹き出してしまっていた。
やっぱり触れたい。もっと、触れたい。
こんな思いがわきあげてきたのは、今この一瞬だった。
だりィ