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2-3

天使アイリーンが何かを唱えている。

しばらくすると魔法陣のようなものの中から次々にウサギが出てくる。

大量のウサギはその場に整列する。


「ウサギ達よ、この森の中を探し回ってなんでもいいから何かめぼしいものを探してきなさい」


とりあえず生き残るのに必要なこと、それはガートとディフェンス。

つまり警戒と防御である。

そのためにはこの土地に何があるのか敵か味方かわからないので威力偵察は駄目、情報収集もガードとディフェンスに力を向けて行うことにする。


「ところでそのウサギ作成って俺もできる?」


「そりゃできるでしょ、この能力は昨日貴方から貰った能力だし」


昨日渡した能力だったんだ、知らなかった。


やり方は全くわからないが手をかざしてやろうと思ったらできた、同じウサギが現れた。

作ってみてわかる、このウサギは本物のウサギだ。

ちゃんと血が通ってる、内臓も全てある、口の中の唾液の成分にいたるまで全て完璧にウサギだ。


種類は知らないけど。

というかウサギの種類なんか知らない。


呼び出された? ウサギはその場でじっとしている。

呼び出されたんじゃなくて今俺が作ったのか。


天使アイリーンからいくつか神々の世界についての話を聞いた。

とりあえず神様というのはいっぱい居るらしい。

基本的なイメージだと妖怪とか妖精とか仙人とかの強い奴だと思えばいいそうだ。

天地創造とか宇宙そのものを作ったりした神様みたいなのは、ひょっとしたら存在するのかもしれないけど、天使アイリーンの知る限りでは存在しないらしい。

神様はその力の強さで1級神から15級神まで分類されているという。

最初に出会ったネフロレピスとかいうやつは2級、今の天使アイリーンは神様じゃないけど分類上10級になるらしい。


10級神は下手したら神格で修行をつんだ人間に負けるらしい。

天使アイリーンが言うには神格の強さは戦闘力とは関係ないから問題ないとのこと。

何が問題ないかは不明。


それにしてもネフロレピスとかいうやつあれだけ偉そうにしてたのに2級神なのかよ。


天使アイリーンが言うには戦闘能力的にも神格的にも1級相当だけど礼儀知らずでそのうえ人間からの信仰もほぼ無いので1級の称号は相応しくないということらしい。


ここにこうしてネフロレピスを祀る神殿があったことからわかるようにかつてはネフロレピスはこの世界で宗教団体の神様として祀られていたのだが、ハイミルという神様の信者との宗教戦争で惨敗。

キレたネフロレピスはハイミルのところに直接行って決闘を申し込んだが惨敗。

ハイミルは無事に1級神になってこの世界で世界一大きい教団の神様として崇められているらしい。


ただハイミルは今でもネフロレピスとその勢力を警戒している可能性が高いという。

ネフロレピスの性格を知ってて、なおかつこうして普通に自分の使いをこの世界に送り出せることを考えると警戒しないわけがないと思う。


そう思ってたら少し離れたところで突然爆音がした。

天使アイリーンが駆け寄ってくる。


「何か石版がふってきたわ」


「ここは雨のかわりに石版がふってくるの?」


「いえそんなはずはない、一緒に行きましょうよ」


というわけで一緒に石版のところにきた。


でかい。


材質がなんなのかはわからないがそう簡単には壊れ無さそうな黒光りしている石版だった。

何か文字が彫られている。

天使アイリーンが読み上げる。


「やあヒロトNNN54久しぶり。俺はネフロレピスだ。やることがなくて暇なんじゃないかな? まさかと思うが生き残れればそれでいいやみたいな志の低いことを考えてたりしないだろうね、せっかくなんだから世界征服くらいしなきゃ。

それは冗談としてもネフロレピス教を広めると良いことがあるかもしれないよ、新興宗教ネフロレピス教をこの世界に広めると良い。ただ人間は大部分がハイミル教の信者なので亜人と呼ばれるリザードマンとかゴブリンとかを引き入れるといいと思うよ。

なお、この石版は読み終わると爆発するから離れてね」


俺と天使アイリーンは素早く石版から離れた。

その後、石版は本当に爆発した。


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