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9-1

しばらく姿を見せなかった天使アイリーンが戻ってきた。

俺は志願兵で作った俺の(重要)軍隊を視察したり聖女アプリコットと特に意味のない無駄話をしたりとのんびりと暮らしていた。


「というわけで聖女や神聖騎士団の強さの秘密がわかったわ」


個室に俺と天使アイリーンの2人、天使アイリーンに呼ばれてやってきた。


「マジで?」


「マジよ、ハイミル教には大司祭と呼ばれている人が居てそいつが能力を授けている。ハイミルは関与してないわね、もっともこれのやり方を教えたのはハイミルかもしれないけど、それで与えられる能力は技能系と才能系に大別されるわ。技能は、例えば『剣の技能』で剣が上手く使えるようになる、『剣の才能』は剣の訓練をした時に訓練効果が上がる、文字取り才能があるということ才能を授けるというのはわかりやすいわね、まずは技能の方なんだけど」


天使アイリーンが立ち上がる。


懐から謎の植物を取り出す。


「私はこの植物について何も知らないわ、でもこうして『植物学の技能』を発動すると……この植物についてかなり詳しいことがわかるわ」


「技能発動前から知っていた場合は?」


「不発に終わるわね、技能の強さは3段階、1が常識レベル、2が達人レベル、3が世界ビックリ人間レベルって具合に覚えておいていいわ」


「確か天使アイリーンは槍戦闘が得意だったはず、そこに槍技能3をつけるとどうなるの?」


「元々の私の槍の技能は2と3の間くらいだったみたいだから槍の技能3を取得すれば槍の実力は上るみたいだけど、それだったら反射神経とか頑丈とかにふった方が良いかな。取得できる能力には上限があるみたいだし」


「上限?」


「そう、上限。私なら12、暗黒神官デイジーなら10、それぞれ空きみたいなのがあってそこに技能や才能を入れていけるわけ、槍技能1で1枠、槍技能を3まで上げるには3枠使うわね、下っ端ゴブリン達を見てみたところ6くらいね、居住区や私設軍隊も見てみたけどやっぱり入るのは6くらいが殆ど……まあ人間の殆どが4なので亜人の方がよく覚えられるみたいね……『剣の才能』を与えられて剣の修業して習得した能力は『剣の才能』が無くなっても無くならないようね、才能が無くなっても成長率が落ちるだけで腕前は落ちない」


「ふむふむ」


「付けたり外したりするのはそんなに難しくない儀式でできるわね、5分とかからないと思うわ。もっともこの魔法を使う為に必要な魔法陣は相当な魔力を有する術者じゃないと作れないからネフロレピスの中ではヒロトにしか作れないけど」


「俺が魔法陣を作ればいいわけか」


「そう、常時発動しているのが才能で任意に発動させるのが技能だけど、『槍の技能』なら槍を持った時点で技能が発動するみたいね、槍なのか他の武器なのかわからない槍っぽい他の武器を持つと『槍の技能3』が『槍の技能2.7』とかに下がるみたいね、でも発動しないわけじゃない」


「でも槍から離れれば離れる程、槍技能の効果が出にくくなる」


「そう、そしてもう一つは才能の『頑丈』はそれだけだとあらゆるものに対する頑丈さに身につくけど、暑さ寒さ傷病気飢え精神的負担痛み苦痛その他色々ね、この『頑丈』を3まで上げても『火に対する頑丈』や『病気に対する頑丈』の1と同じ程度しか上がらないみたいなのよね、広く効果があるのは効果が弱まるみたい」


「一つでそこまで広くカバーしてくれるなら全員覚えておいたほうがいいかもしれないね、広く技能1にしかならないというというのは逆に不自然じゃ無くていい、身体が本来持っている頑丈さとは別に常識レベルの頑丈さが発動するというのはなかなかすごいようなところで常識レベルって具体的にどんなもん?」


「1の常識レベルは常識の範疇、それくらいの人が居ても驚かないくらいね。2の達人はみんなビックリして雑誌とかで特集が組まれたり本の執筆依頼がきたりとかするくらい。3はちょっともうわけわからないくらいなんだろうけど私がこのままずっと槍の修行していけばそのうち『槍の技能』3と同じくらいになるだろうし、ヒロトの魔法力は3より上よ。だからヒロトが『魔法力』を上限の3まで取得したら魔法力は少し下がるわ」


「『槍の技能』とは関係なく『槍の技能』が3を超えちゃってる人が『槍の技能』3を取得するとむしろ槍の扱いが下手になるわけか」


「そう、というわけで居住区の住人用と施設軍隊用の『とりあえずこれは覚えとけ技能セット』を持ってきたわ、とりあえず私設軍隊と居住区の住人全てにこの能力を与えましょう、その途中で覚えられる空きが8以上あって協力してくれそうな相手だったらちょっと声をかけてみるべきかもしれないわね」

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