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7-6

後日、来るか様子見していたところ誰かきた。

ガリガリに痩せ細ったリザードマンだった。

ゴブリン達が受け答えする。


「ここに来れば1日1食も食事にありつけると聞きました、食料がとれず餓死するしかない我々でも受け入れてくれるでしょうか」

「ゴブ」


ゴブリンはついてこいというジェスチャーをすると木の棒3本と布で作ったテントのような家へと案内した。

奥から食料を持った大量のゴブリンが出てくる。


バカでかい丸太を担いだ大柄なオークがきた。

首にはくすんだ人間の頭蓋骨と思われるネックレスをいくつもつけている。よく見ると木製で結構オシャレだ。

「俺はいい年して働きもせずブラブラしてたら親からおいだされちまったんだ、近所のやつらも助けてくれない、このままじゃ野垂れ死になんだがここにくれば俺でも食事が貰えるときいた」

「ゴブ」


ゴブリン達はまたテントに案内していき食料を持ってきた。


ボロボロの服を着たなんの種族なんだかよくわからない一団がきた。

「我々はいつもは道端で乞食をしているのですがここにくれば毎日食事にありつけるときいて」

「ゴブ」


いまいち使え無さそうなやつから居住区に集まってきているが、数が増えればその中に有能なやつもやってくるかもしれないから問題ないな。

たぶん。

だってどんな奴が集まってくるかとかわからないし。



広場には村代表の戦士が少し集まってきていた。


オークやリザードマンが多い、ちらほら羽が生えた人みたいなのも居る。

総じて弱そう。


槍を持ったリザードマンが近寄ってきた。


「あのう、ボク、今日の朝、村の戦士になってここに行けって言われたんだけど、何すればいいんだろうね? 君も今朝、村の戦士になったの?」


「いや違うけど」


「そうなんだ、ボクは川に飛び込む成人の儀式から逃げたんだ、だって怖いし、それいらいボクはみんなにバカにされて生きてきたんだ、それが村の戦士っていったら村の英雄だろう、おかしいと思ったらここに行けって、ボク、ここでどうなっちゃうんだろう」


自分語り始めたぞ、こいつも弱そうだけど他のやつらもみんな弱そうだぞ。

村の要らないやつのゴミ捨て場じゃないだぞここは……だがまあいい。

今は弱そうでも農耕期でも戦える正規兵だ。


冒涜的な闇の儀式以外にもパワーアップの方法はあるのだ、とりあえず神殿の中で祈ってれば神殿効果で身体能力が平均以下から平均値くらいまでは向上するはず。


「大丈夫、お前なら村といわず世界の英雄になれるよ」


そう言ってその場を去る。


後ろの方で声がする。


「お前よく気軽に話しかけられるな」


「え?」


「あのお方はこのネフロレピスの頭目であり大ボスだぞ」


「もし失礼なこと言ってたら殺されてたかも」


そういう風に思われてたのか俺は……いや、今までのことを考えたらそう思われてもしょうがないか。


当初の目的であるネフロレピスの信者増やしは軌道に乗ってきたっぽいし、後は話題の魔王系モンスターが危険なやつだったら聖女たちの代わりに俺がなんとかすればいいだろうな。


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