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6-2

遠くから見ているが……なんか騎士見習いと聖女アプリコットが言い争っている。

というか聖女アプリコットが1人でなんか言ってて騎士見習いの2人はそれを聞いているだけだ。


そのうち聖女アプリコットが歩いてきた。


「なんかもう、正しいと思っていたことが折れたわ」


「まあまあ」


「……ふう」


落ち込んでるなあ。

なんとか元気づけたいところだが俺に何かできるだろうか。


「とりあえず部屋を用意したから、行こうか」


直接案内して部屋に行く。

そこは殺風景な部屋だった、それでも殆ど廃墟したいなこの神殿の中を掃除と改装をして作ったのでこの神殿の中ではまともな部屋である。


簡素な机、椅子、ベット、デイジーとお揃いの暗黒神官の服が入ったクローゼットがある。


「何かあったらこのゴブリンくんに言ってくれれば、人間の言葉がわかるので重宝すると思う、たぶん」


ゴブリンはこくと小さく頷いた。

それを見て俺はその場を離れる。




「飲める水って持ってこれる?」


聖女アプリコットがそう言うとゴブリンは頷き、すぐに水を持ってきた。


「たぶん飲めると思う、たぶん」


「……」


聖女アプリコットはどこか警戒しながらただの水を飲んだ。


「普通の水ね、ちゃんと普通のものもあるのかな」


気がつけばもう夕方である。


「なんか私の食べられそうなものって持ってこれる?」


ゴブリンは何かの肉の唐揚げを持ってきた。


「これは……ワニの肉ね、種類はアリゲーター?」


ゴブリンは頷いた。

フォークで食べてみる、割と美味しい。


「ふむ、なかなか悪くないわね」


しばらくして食べ終わる。


「なんか娯楽とか暇つぶしになりそうなものある?」


ゴブリンはまた何か持ってくる。

それは丸い的と投擲ナイフ5本だった。


「投げナイフか……ああ、ありがとう」


窓から星が見える。普通に綺麗だった。

聖女マルガリータと聖女イリスは元気だろうか。


そう思いながらナイフを投げる。

的の中心に当たる。


「まあ、あの2人ならなんとか……なるかなあ、というか私これからどうなるの?」


そう思いながらもう1本ナイフを投げる。

中心に刺さったナイフに更に刺さる。

更にもう1本投げると2本刺さったナイフに3本目が刺さる。


「普通に考えてデイジーみたいになるんでしょうね」


更にもう1本のナイフを投げる、4本重なる。


「斬首にされるのかなあデイジーみたいに、そしてデイジーみたいな感じになるになるのかなあ」


5本目のナイフを投げる、5本目のナイフも4本目の上にしっかり刺さった。


クローゼットを開けるとデイジーとお揃いの真っ黒な神官服がある、綺麗に洗濯されて綺麗である。


部屋の外で待機しているゴブリンに言う。


「お湯とタオルって持ってこれる?」


ゴブリンは頷くとバケツに入ったお湯とタオルを持ってきた。

服を脱いで身体を清めて洗濯された服に着替えてベットに入る。


ベットは簡素だが清潔だった。


こうして聖女アプリコットのネフロレピス神殿1日目が過ぎていった。

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