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「とうちゃーく、ここに飛ばされてきていたか」
俺はハイミル教団総本山、聖女アプリコットの私室にきていた。
下調べはしているので大体わかるのだ。
室内に居る最上級神聖騎士達が剣を構える。
「雑魚にようはない、吹き飛べ」
俺の一言で騎士たちが物理的に吹き飛んでいった。壁を貫きかなり遠くまで吹き飛ばされていく。
室内には俺と聖女3人と魔法陣の中で死んでる聖女候補デイジーが居る。
調べたら聖女じゃなくて聖女候補だった。
聖女3人はこっちを向いて構えている。
背後で聖女候補デイジーの死体が闇に包まれた。
前々から思ってたけどなんでネフロレピスのところは闇ばっかりなんだろうか、どうせネフロレピスのせいなんだろうけど。
驚愕の目で聖女2人がこっちを見ている、聖女アプリコットだけは感情が読み取れない無表情でじっとこっちを見ている。
ふむ、3人共美人だ。
それにしても肌の露出が全く無い服を着ている、手と顔くらいは見えるけど。
集めた情報によるとハイミル教の女は生涯独身でほぼ女達だけで暮らして男と接点を持たず、結婚もせず子供も作らないという。
足首を見せるだけでも端ないと大騒ぎになるくらいエロいことに厳しいという。
なおハイミル教徒の男はチンコを切り落とす、当然ながら結婚もせず物理的に子供も作れない。
もっとも一般信者ではなく世俗名を捨てて完全に教団入りした人だけらしいが。
よって世襲ができないので運営している孤児院から選ばれたり、入信してくる一般信者から教団上層部が新たに選ばれるという。
チンコ切り落として男だけ暮らすとか嫌過ぎる。
それをやるくらいなら消去法でネフロレピスの方を信仰するわ。
消去法だぞ。
俺と聖女3人がじっと見つめ合っていたのはほんの僅かな時間だっただろう。
その間に闇が収まると暗黒神官デイジーが起き上がった。
「あー? リーダーじゃないですか、なんでこんなところに?」




