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「ねぇ、約束しよ!あのね…」
また、あの夢だ。金髪の幼い少女との約束。
彼女があの時なんて言っていたんだっけ?
俺はあの時の約束を守るために生きていたはずなのに。
「おにぃちゃん、起きて!!」
甲高い声で目を覚ますとそこにいたの義妹のアカネが俺の腹の上に乗っていた。
「なんだよアカネか、何してんの?」
「なんだじゃないよ!おにい早くしないと遅刻だよ!試合の!」
「!うわー!やべぇー」
俺は急いで家を飛び出す。
「あぁ、待ってよー!」
ここは琉、かつては日本だった国だ。
ニライカナイの遺跡から古代の技術により世界最高峰の技術力を持つまでに至った。
その技術のひとつである可変型ロボットスーツトライド、トライドを用いる格闘競技トライバルに俺はライダーとして参加している。
世界から名だたるライダー達が戦い頂点を目指している。そして頂点に立った者こそ、巫女の騎士となることができるのだ。
巫女、それは俺の義妹である。
集英社WEB小説大賞