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sweet16



…ハァハァハァハァ


まだ鼓動が鳴り止まない


心臓の音が鼓膜を破るかと


思うほどにうるさい


なぜか涙がこぼれた



「…なん…で、涙?」



自分でもぐちゃぐちゃな


思考回路に追いつけず


ヒートアップして爆発した









…「…ふう、危なかった…」



「なにが危なかったんや?」



「えっ!?斗羽っ!?


お前いつからここに…っ?」



「ついさっきや、そんな


ことより…亮にぃ…?」



「あーっ…やっぱり見てた?」



「当たり前や…でっかい声で


わぁわぁ騒いでんねんから」



「…俺が…


我慢できなかったんだよ


ほんとは卒業するまで


待つつもりだったんだ…」



「えらいご執心やなあ


付き合ってるわけやない


風に見えたんやけど…」



「あははっ


全く相手にしてもらえないよ


最近やっと、心を開き


はじめてくれてたんだけど


…これでまた逆戻りだ…」



「…ッチッあの女っ…」



「えっ?」



「なんでもない、


私はいつでも亮にぃの


味方やさかい、


なんでも言うてな」



「ありがとう…


斗羽はほんと自慢の


いとこだよ」



「大袈裟やなあー


そろそろ昼休みや


お弁当、亮にぃの分も


作ってきてん!一緒に


食べようやっ」



「よっしゃ!斗羽の料理


好きだから嬉しいよ!


斗羽はきっといい嫁さんに


なるだろうな!」



わしゃわしゃーっ



「やめてや、髪型


崩れるやんかー」



「あははっすまんすまん」






…バカ亮


あんたの嫁になるために


料理もめちゃくちゃ


練習したんや…


鈍感すぎるのは罪やで…


しかもちょっと目離したら


他に好きな女やって?


…喧嘩うってるんか


あんたがそんなんやったら


こっちも行動起こさせて


もらうわ…っ






「亮にぃー


お茶入れてくるわ!」



「ありがとう


保健室の先生いないみたいだし


お湯借りようか!」



「…うん…そうやな…」






…あほやな完璧に


油断しきってるわ


…既成事実


つくらせてもらうで…っ







sweet16END




遅くなりましたあTT


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