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sweet10





……………ふぅ………

落ち着け自分!





私は体育準備室の前で

気持ちを落ち着かせていた





大丈夫だ

距離を保ちつつ奴と

話せばいいだけだ






………………よしっ!







ガラガラーっ!






「失礼します………」





「おっ!来たなー

えっと呼び出した

理由だけどなぁ…

一ノ瀬さぁ………………」






キター!





「まだ縄跳びのテスト

合格してないだろ!

まだなの一ノ瀬だけだぞ!」




「へっ!?」






私は思わず

素っ頓狂な声を上げてしまった





「なんだよ?

なにか他のことで

呼び出されることってあったか?」





その後も先生はテストは

いいからレポートを提出しろ

だとか至って普通のことを

言っていたが私の耳には

届いていなかった






おかしい………!

先生にあんな態度で

接したのに何も言わないなんて!

絶対なんか企んでる!






「ちょっと!

他には言うことないわけっ!?」




「いや?

特にないけどなぁー」




「やっやせ我慢は体に

良くないのよっ?」




「なんの話だよ?

皆目見当もつかないなぁ」





コイツっ………!

確かに朝は先生を見て

奇声をあげてしまったが

昨日私の頬にあろうことか

キッキスをしといて

その態度なのっ………!?





「あっあぁあんたっ!

昨日のこと忘れたの!?」




「んんっ?

きのーのことー?

はて?何だったかなー?」





シネっ!

変態ジジイっ!





私が頭の中で悪態を

ついていると

先生が私のよこに立った





「ちょっちょっと!

近いっ!」




「んー?

顔が真っ赤で林檎みたいだ

かーわいっ!

一ノ瀬もしかして

昨日のこと意識してくれてんの?」




「はぁぁぁぁ!?

ばっかじゃないの!

んなわけないでしょっ!」




「ほんと一ノ瀬は可愛いよ

朝まるで脱兎のように

逃げられたからもぅ嫌われた

のかなー?とか思って……

でも放送したら来てくれたし

さっきだってこっちが普通に

接したら接するほど

自分から話を振ってくるし

もしかしてあんまり

嫌じゃなかったのかなとか

思っちゃうよ?

俺結構自意識過剰だから

うぬぼれちゃうよ?」





そう言った先生の顔が

思いがけず真剣だったから

私は何も言えなくなってしまった






…………私まさか

本当にイヤじゃなかったの?

そういえば一度も気持ち悪い

なんて思わなかったかも………

……………いやいやっ!

ビックリしてよく

分からなかっただけだっ!






「かっ勘違いしないでよっ!」




「ふはっ!

それだけかよっ!

やっぱり可愛いな奏は」





先生はそう言って

ギュッと私を抱きしめた






「ほぎゃあほへひゃぁあぁぁ!」




「あっはっはっは!

なんだその色気のない声!

忘れてんじゃねーのか奏っ!

俺はお前のことが好きなんだ

あんまり無防備だと

襲っちまうぞ?」





先生は爽やか

スマイルで変態発言をした





「あっあんたなんて

教師失格よっ!!

あんまり私のことなめないで!」





私はそう言って

先生の弁慶の泣きどころに

蹴りを入れて

準備室から出た

後ろで悲鳴が聞こえたが

先生の普段のセクハラ

ぐわいからいっても

あれくらいは当然だと思い放置した








sweet10END


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