母を知る人
前話より少し長くなった。そしてストックがつきたと言う落ち。
数秒後目次を見て身分証に関してを見つけ、そのページを開き内容を見たとき私はうなだれることになった。
『【身分証とは】
身分証とはその名の通り、身分を証明するものでありこれはギルドカードも含まれる。また、国に属する貴族などの身分証は特別なものが各国ごとに存在する。(中略』
『【スピカの身分証について】』
あっ!あった!
なになに…
『すぴちゃんの身分証はすぴちゃんのお父さんの関係で作れませんでした。
…嘘です。すぴちゃん申し訳ございません(土下座)うっかり私が作りにいくのを忘れていました。』
最後の文はページの一番下にすっっっっごく小さい字で書いてありました。
そうかい。母さんのミスですかい。うん、なんだかこの天然な感じこそが母さんだなと思うけどそれでもなんだか釈然としない。…まぁその天然な母さんのお陰で、私は自分で言うのもなんだけどしっかり者になったからなぁ。
あ、門番さん増えて帰ってきた。
「おめぇさんか?身分証無いって言ったやつは」
あ、背が高い。上見にくい…
「あん?そのフードからはみ出てる赤っぽい髪の毛ってことはアイルさんが話してたアイルさんとこの子供か??」
あ、一瞬で身ばれした。というかそもそもなんでフード必要だったんだろうか…?うん。必要ないのかもしれない。母さんは有名な付与術師だったから狙われる可能性もあったのかも。
とりあえず返答せねば。
「えっと、はい。アイルは私の母ですが母をご存知なのですか?」
ポカンと最初私を相手してくれていた方の門番さんがする。背が高い方の門番さんは腹を抱えて笑っている。肩が上下して…あ、むせた。
「いや、嬢ちゃんちまっこいわりにしっかり…げほっ、してるなぁっと思っ…ごほっ、これがアイルさんの子供かよって感じなんだ」
「えっと母はなにかやらかしたんでしょうか…」
「おうよ。ここらに来たばっかりの時美人が子供かかえてたからここの町も含めて皆アイルさんのことを警戒したんだ。ほら、どこかのお貴族様の令嬢とかが駆け落ちか、腹に望まれない子供を持っちゃった的なそういう話。」
「あぁ…」
「まぁ、そんな風ならあんな迂闊に人前にはでねぇよなって話になって皆でアイルさんに話を聞きにいったらお腹すいたって一言いって倒れたんだぞ?しかも理由が歩くのに必死でご飯食べ忘れていただぞ?何かから逃げてるにしろ普通ないだろ…」
「そうですねぇ…」
「んな訳で、色々と迂闊なアイルさんの子供がこんなしっかりとしてるとは思わなかったわけよ。」
「理解しました。確かに家でもわりとやらかしてました。」
「まぁ、俺が冒険者ギルドか商業ギルドにつれてってやるよ。規則にも身分が不確定の者への身分証作成まで付き添いしなきゃいけないって書いてあるからな。
おい、ちょっといってくる!」
おお、ありがたいって…あ、そういえばもう一人の門番さん空気になってた。大丈夫かな?
こうして私は町にはいれました。
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