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バック一つの商人さん  作者: 相川ソウヤ
流れ星の旅立ち
13/16

順調過ぎな気がする冒険初日

カレンちゃんの依り代についてちょっと書き忘れてたのでこっちで書きました(・ω・`=)ゞ




二人とも回復して元気になったので、隣の町を歩いて目指すことにした。

ちなみに今は世界三大陸の一番大きいバレン大陸の中央辺りに大きく存在するメイケル王国って国の、ナナセ自治区アイリス町にいる。

これはメイケル王国の東よりの中央付近にあるらしい。

ちなみにメイケルの王都アントネは国の中央より少し南寄りだ。

最終的にはじわじわと北東の寄りの街道を通りながらバレン大陸で最も大きい隣国のアナシアに入りたい。

結構日が上ってしまっていて不安はあるけど最悪野宿をしようということで隣町に行くことが決定した。野宿も旅の醍醐味だよね。


『スピカさぁ、きっとお母さんが死んじゃってからたぶん色々気を張り過ぎていたんじゃない?口調も固かったしさ。ほれほれ』


ふぇ()そふかあ(そうかな)?」


唐突に前に回り込まれてほっぺたを柔らかい肉球の手でぐにぐにと引っ張られた。

確かに色々解れたかんじはある。けれどそんなに変わったかな?


『変わりましたとも!私ずっとあなたの中にいたからあなたの心の声はある程度分かってたからね!』


「うぇ!?」


何それ、恥ずかしい…。

まあ、いっかな。


『さぁ、緊張も解れたことだしどんどん行くよ!』







その後ひたすら休みなしに歩き続けた結果を簡潔に話すのならば、何故か一匹の魔物にも会わずサクサク進めて隣町に着くという結果だった。


『ん~上出来!ちょっと暗くなりつつあるけど夕方に着いたね!門もまだ開いてるね』


「確かにそうだね。あ、門番さんにはついでに良さげな宿も聞いていこうか?」


『そうだね…お金の無駄遣いは良くないけど質の低い宿に泊まって次の日の行動に支障が出たら嫌だから、ご飯とベッドの良い所にしよう?』


「そうだね!カレンは賢いねぇ」


『そんなこともないよ!』


話しているうちに門番の目の前に着く。

ふわふわして浮いているカレンは目立つので一度依り代であるネックレスのペンダントトップの大きめのグレンニア魔晶石に戻って貰った。

ちなみに、話忘れてたかも知れないけれどカレンの器を創るときにちゃんと本の通り依り代を用意していたよ。

お察しの通り母さんの謎に多い魔道具シリーズから選びました。偶然良さげなのが見つけたので。

それがグレンニア魔晶石のネックレス。

グレンニア魔晶石が何かはいまいち分からないけど地球でいうオパールみたいに中が虹色の石。

ただ、魔晶石というだけあってかその沢山の色達は自由勝手にゆっくりと石の中を泳いでた。

光に透かすと虹色の光が床とかに出て綺麗だったよ。

兎も角今はカレンに依り代の魔晶石の中にいったん入ってもらっている。まぁ、本の内容が常識なら本当はずっと一緒に側にいるカレンが不思議らしいけどね。




「身分証の提示を。」


「はい。」


「うん。犯罪者でもなんでもないようだな。よし、町に入って良いぞ。」


「ありがとうございます。ところでこの町に良い宿ってありますか?」


「うん?少し他所より金がかかっても良いなら飯とかが旨い所なら《緑の春風》って宿屋をおすすめするぞ。」


「そこにします!ありがとうございました。」


「役に立てたなら良かった。」


爽やかな笑みと共に門番さんは町に入れてくれた。


読んでいただきありがとうございます

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