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探偵赤嶺翔馬の異世界推理  作者: 龍眼綺羅
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~第1話~ 探偵さんは異世界へ

都内某所の探偵事務所。

その中では一人の男がパソコンをいじっている。

そんな中で、時計が遂にてっぺんを同時に差す。

そのてっぺんは夜の十二時を表す。

そもそも、なんで探偵なんて始めたのだろうか?

別に漫画だとかドラマとかの探偵に憧れたわけでもなし、ましてや自営業なんて嫌だと思っていたはずだ。

どこから「探偵」なんて道に入っていたのだろう?

漫画・ドラマの見過ぎか?いやでもあまり見てなかったよな…。

まぁ、何でかは置いておくか。

もちろん仕事など来るはずもない。

最近の警察さんは優秀だし、どう考えても警察の方がほとんど無償で受けられるんだ、探偵のご厄介になることはまずないこのご時世。

ひたすらに貯金を切り崩すことしか出来ない。

もしかしたら、と思ってバイト等はしてない。

だから電話がなるだけでもう小躍りする。

ただ、全て知人のちょっとした電話。

探偵事務所の受付の電話にかけるなよなぁ…。

そしてさっきからずっとパソコンを弄っているのは最近流行りのMMO-RPG、「ヴリトラと七英雄」をしているからだ。

なんでヴリトラなんだ?なんならインドラの方が知名度高くないか?帝釈天なんだから日本人ともまぁまぁ繋がりはあるし、人間らしいところがよく好かれている…、あぁ、そういうことか。

インドラでは悪役にするには申し訳ないよな、題名的にはどう考えたって七英雄がメインだし主役やろ、何言ってんだ自分。

乱雑としている。

頭の中だけでなく、部屋も机の上も。

よく友達から綺麗と言われる茶髪だが、さすがにここまで乱雑になった室内ではただ目立つ「何か」にまで化けてしまっている。

うなりながら髪の毛をくしゃくしゃにする。

こんな生活じゃなんの意味もないだろ?

どこかでこの悪循環変えなくては。

それがもはや今の使命。

悲しいかな、こんな世界なんだ、そんな転機もそこまで訪れはしない。南無三。

もし自分がヴリトラと七英雄の世界にいたら…。


ヴリトラと七英雄には七つの職業ジョブが存在する。

そしてそれぞれの職業ジョブには特殊な能力アビリティが存在する。

さらには、それぞれMPを消費する、強力な攻撃、スキルが存在する。


簡単に職業紹介をば。


1,サムライ

日本サーバー限定の職業ジョブ

攻撃力、体力に優れ、盾としても攻撃用としても使える。

剣、刀を使用した多段ヒットよりも、一撃を得意とする攻撃法で、武器によっては二刀流が可能となる。

能力アビリティは仁王立ち、相手の敵愾心ヘイトを強制的に、この能力アビリティを使用したサムライに向ける。

盾としても使えるのはこれのおかげである。

そしてこの能力アビリティ中は攻撃力、防御力は20%上昇し、スキルの再度利用出来るまでの時間、再生時間リユースタイムが20%加速する。

これが攻撃用としても使える所以だ。

なお、能力アビリティにももちろん再生時間リユースタイムは存在する。


2,巫女みこ (男性は神主かんぬし

日本サーバー限定の職業ジョブ

MPに優れ、と全体的なスキル再生時間リユースタイムが短いのが特徴で、主に後方支援を行う。

いわゆる魔法のようなものの日本版、術式じゅつしきを操り、自分達へのダメージを軽減させることを得意としている。

杖や錫杖が多く使われているが、刀を使用することも可能である。

能力アビリティは巻物を必要とするが、強力な後方支援、フィールド支配が可能となる、詠唱術リディンスト

これによる自分達へのダメージを極限まで減らしたり、自分達の会心の一撃、クリティカルヒットの確率を上昇させたり、相手に異常状態をかけたりなど、多くの戦略的な戦いを可能としている。


3,守護戦士ガーディアン

体力、防御力に優れ、メイン盾として常に活躍する戦士。

盾を使用した特殊な攻撃や、自分へのダメージを調整したり、相手の敵愾心ヘイトをひたすら自分に向けることを得意としている。その反面、実は一部の属性攻撃に弱く、それを克服するために巫女などでカバーする必要がある、パーティーでゲームをする人向けの職業ジョブでもある。

能力アビリティ絶縁ぜつえん、自分へのダメージを全て10秒間無効にして、その後10分間の防御力20%上昇を付与する。


4,神官クレリック

MPに優れ、メンバーの回復をメインとした後方支援を得意とする職業ジョブ

神官には、攻撃用の武器も多少存在するので、ごく稀に狂神官バーサクヒーラーと呼ばれる者もいる。

能力アビリティの神の加護によって防御力を上昇させることも可能。

しかしほぼ全ての技は自分を支援することは出来ないので、これもまたパーティーでゲームをする人向けの職業ジョブである。

能力アビリティは前述の通り「神の加護」で、防御力とそのメンバーにかかっている回復量を50%上昇させる。


5,拳闘士モンク

体力、攻撃力に優れ、攻撃用として使われる。

基本的には拳で戦うが、一部の魔法を使用できるので、ソロプレイでも戦える職業ジョブではあるが、ソロプレイを拳闘士でしている人はあまりいない。

ただ多くの魔法は自分のみに強化バフをつけるものが多く、

その反面防御力が低く、さらにはあまり防御力の高い装備をつけることもできないのでやや上級者向けとも言えるが、多段ヒットを発生させやすいスキルが多いので、愛好家も多い。

能力アビリティ連続技スキルチェイン、特定のスキルなら連続して使用することができ、一気に多くのダメージを与えられる。


6,召還術師サモナー

ステータスにこれといった優れた一面はないが、能力の召獣サモンにより、自分以外の獣などの別のモンスターによって攻撃ができたり、そのモンスターと一心同体になることも可能な、変わり種の職業ジョブでもある。

ステータスは優れた箇所がないので、基本的には後方支援となるが、自ら獣となり、最前線に立つことも多々ある。

能力アビリティは前述の通り、召獣サモン

一部の通常のフィールドに存在するモンスターや、限定イベントダンジョン等のモンスターを契約物テスタメントツールを用いて、仲間にすることが出来、さらにはそのモンスターと一心同体になることも可能。

一時期はヴリトラが召獣サモン出来てしまったせいで、大幅な仕様変更が行われ、使う人は少なくなってしまった。


7,盗剣士ローグ

攻撃力と回避力に優れ、大剣などの一部の装備を除き、剣や刀の基本的な二刀流が可能な職業ジョブ

相手を持ち前の回避力、二刀流で翻弄し、相手に弱体化デバフをかけることもできる、優れた職業ジョブ

その一方でやや防御が薄く、多段ヒットで相手を寄せ付けないようにするか、弱体化デバフにより、相手の敵愾心ヘイトを他に寄せ付けるなどといった、所謂他の職業にはない、戦略性溢れた職業ジョブでもあり、最前線に立つことも後方支援も可能な、オールマイティーな職業ジョブでもある。

能力アビリティ心眼しんがん

これは相手のレベル、職業ジョブによって、相手のものを盗むことができたり、一部のステータスを見ることの出来る能力アビリティで、レイド戦で苦戦を強いられないために、最重要とされる能力アビリティ

これにより、ソロプレイもよくできる職業ジョブとなっている。


以上が7つの職業だ。

その他にも、サブ職業というものが存在し、鍛冶屋や薬剤師などと、ソロプレイやパーティーゲーム、さらにはレイド戦に役立つなどの特殊な能力を持つことも出来る。


実はサブ職業には「探偵」が存在していて、無論実際の職業なので、サブ職業に選んではみたが、これがまるで使えない。

出来ることはといえば、まず相手の放った技の詳細を知ることが出来る、謎を解く際にヒントが出る、ぐらいなものだ。

詳細を知ることが出来ると良い面もあるが、あまり使えないのが、この「ヴリトラと七英雄」の世界。

さらに謎を解く際なんぞ、ゲームのストーリー構成に関することでもあまり役に立たない。

一言で言うならば、やってしまった。

サブ職業を帰ることが出来なくはないのだが、それはレイドボスのドロップする、変化の片鱗を集めて、それを筆写師の手で本などと同じように作って相手のああだこうだしなければならない。

相当大変な工程。

作る気も失せ、変える気も失せる。

購入出来なくはないのだが、高価。

中級のレイド武器と価格がさほど変わらないのは何でなんだ!?

まぁ、そんなこんなあった訳だが、なんやかんやで今の自分のステータスは下記。


名前:赤嶺翔馬

無論これは実名…。

Lv.99 職業ジョブ:盗剣士 サブ職業:探偵

今のところ最大レベルは99。最高。

ギルド:無所属

お友達なんていないしこんな生活してると最早半コミュ障です。

HP:10953 MP9683

実はこれなかなかの高ステータス。

平均的には両方とも9000前後。

リリース当時からやってたらそうなるよな、こんなステータスに。


性懲りもなくやっている。

こうしている間にもう時計の針は1時を差す。

「チッ。」

やや暗い部屋の中で自分の舌打ちが聞こえる。

もうこのゲームのために二徹してる、さすがに眠いので寝ることにした。

ベッドに身を委ね、体全体がベッドに受け止められる。

横になる。

もし、自分が「ヴリトラと七英雄」の世界にいたら…。

なんてこと考えながらだんだんとその目を閉じる。


翔馬は深い眠りに落ちた。




そして目覚める。

時計のある方向を見る。

「…。」

時計が、ない。

周りを見る。

なんだ、これは。

少なくとも、自分の探偵事務所ではない。

外からは鳥のさえずりが聞こえる。

ベッドも…違う。柔らかい。フカフカだ。

ベッドから出て、窓を見る。

外には中央に七英雄の石像のある噴水。

そしてやけに体が重く、何かが膝に当たると思ったので服装を見る。

「ヴリトラと七英雄」内での自分の服装だった。

服装は少し前のイベント報酬の服、「盗剣『師』の勝負服」。

装備はお気に入りな二刀流用の刀、「翔覇しょうは紅打べにうち」。


まさか…な。

頬をつねる。

「うぎぎぎぎっ!?」

痛い。普通に痛い。

夢じゃない。


まさか…ねぇ?

いや、まだ仮定に過ぎないけれども。

この世界は、「ヴリトラと七英雄」の世界のようだ。


to be continued

どうも、龍眼です!

探偵さんは異世界に飛んでしまったようですねぇ(傍観)

まぁ、飛ばしたのは僕ということになり…ゲフンゲフン。

さて、次は簡単にヴリトラと七英雄の世界に触れつつ、だんだんと世界に翔馬を馴染ませないと。

んー…。

思考停止(早すぎ)

第2話もお楽しみにね!(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪

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