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12-4 1無量大数2,548万件のデータアーカイブ  ~ミーム兵器  ☆


《Ω警告、やはり罠でした! 彼が最初に発した低姿勢の謝罪の思念波そのものが、惑星核を暴走させる汚染データ(マルウェア)でした! すでに惑星核の78%が汚染され、制御不能です! 10分以内に惑星全土で連鎖的な超巨大カルデラ噴火が多数発生します!》


「なんですって!?」

『いかにも』 とクリエイターは頷く。


『君たちのようなバグを生み出したこの地盤ごと、物理的に初期化フォーマットする。実に合理的だろう? さらばだ、私の愛すべき、しかし出来の悪かった子供たちよ』

彼は一方的にそう告げると、次元ゲートの向こうへ姿を消そうとする。ゲートが収縮を始めた。逃げる気だ!


「逃がすもんですか!」

私は咄嗟に魔法リアクターを起動しようとする。だが、その瞬間、金縛りにあったように身体が動かなくなった。


『無駄だ』クリエイターの声が脳内に響く。

『私の声は、この世界の絶対的なシステムコマンドだ。君たち知的生命体というプログラムは、私の前では思考することすら許されない』


セレスティアも、ボルガノンも、魔王でさえも、苦悶の表情で動きを止めている。これが、創造主の権能…!


《晶、聞こえますか》ウルちゃんの声だけが、私の中に届く。


《彼の精神支配は、この惑星の生命系(OS)に準拠する存在にのみ有効。あなたという『外部からインストールされた野良アプリ(笑)』には効果が薄い。そして、私には全く効きません》


「でも、身体が…!」

《彼のコマンドは強力です。しかし、突破口はあります。彼が最も理解できない、非論理的なエネルギーで上書きすればいい》


()()()()()()()()()()()…?

その言葉に、私の脳裏に、この一年間、私を苦しめ続けた“悪夢”が閃光のように蘇った。


(そうだ…! 論理的じゃなくて、無意味で、くだらなくて、どうしようもなく人間臭いエネルギーなら、私、有り余るほど持ってるじゃない!)


()()()()()() ()()()()Z()()() ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()() ()()()()()()()()()()()()()()()()()() ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


《・・・!!! 理解しました。現在キューに滞留している『緊急度の低い陳情』 1無量大数2,548万件のデータアーカイブですね。あれはゴミではありません、晶。人類の生存本能から解き放たれた、純粋な『欲望』のウルトラビッグデータです。神の論理を破壊する対抗ミーム兵器として、これ以上の選択肢はありません》


そうだ、こいつに通用するのは、物理法則でも魔法理論でもない。

「隣の家の生垣が2センチ高いのが気に入らない」

「栄養ペーストが三日連続イチゴ味なのは多様性の侵害」

「乗り合いグリフォンの到着が30秒遅れたから賠償しろ」

そんな、神の視点から見れば宇宙の塵にも等しい、しかし当人にとっては宇宙の真理よりも重大な、無限のワガママ!


「あんたがバグだって切り捨てる、私たちの日常そのものを、サーバーごと脳みそに叩き込んであげる! 味わいなさい、創造主! これが、あんたの創った世界の『完成形』よ!」


私は最後の力を振り絞り、収縮していく次元の裂け目に狙いを定めた。


「喰らいなさい!アルティメット・カスタマー・ヴォイス(超弩級・お客様の声)ッ!!」


私が叫ぶと同時に、魔法リアクターから放たれたのは光線ではなかった。それは、この一年間、プレディクション・エンジンに殺到した、ありとあらゆる「くだらない不平不満」がごちゃ混ぜになった、純粋な『カオス情報の濁流』だった。



今日で第二部 完結に向けて突っ走ります!!!!!!

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