12-2 《――緊急警報。警報レベル、Ω(オメガ)。観測史上、最大です》
《――緊急警報。警報レベル、Ω(オメガ)。観測史上、最大です》
「な、何!?」
目の前のスクリーンに、新大陸の遥か沖合の空間が、割れたガラスのようにひび割れていくのが映し出された。
《…晶。我々が実行した『ゴットリフレクション』により、創造主の観測拠点は完全に破壊されました。
その結果、拠点が設置していた緊急用の次元ゲートが暴走。創造主のいる本拠地へと、強制的に繋がってしまった模様です》
ウルちゃんの声には、珍しく焦りの色が混じっていた。
「ちょっと待って! それってつまり、神様の家に殴り込みかけた上に、ご丁寧に玄関まで開けてきちゃったってこと!?」
《はい。極めて的確な現状認識です》
やがて安定した光の門の向こうから、一つの小さな人影が、おずおずとこちらへやってきた。それは、神々しいローブをだらしなく着こなし、頭の光輪が少し傾いている、気弱そうな青年の姿だった。
彼は、こちらの様子を窺いながら、震える声で、しかし大陸全土に響き渡る思念で語りかけてきた。
『あ、あのー…聞こえますでしょうか? こちら、第七庭園ガイア臨時担当管理人です。先代が先日、貴惑星からの原因不明のエネルギー放出に巻き込まれて殉職しまして…わ、私が急遽、管理を引き継いだのですが…』
「「「「…………」」」」
オペレーションルームにいた全員が、固まった。
『えーっと、その…マニュアルによりますと、貴惑星の文明レベルは規定値を超えており、本来ならリセット対象なのですが…先代の殉職により、その承認プロセスが無期限凍結となっております。つきましては、その…これ以上、こちらに何かを撃ち込んだりするのは、どうか、ご遠慮いただけないでしょうか…? 書類手続きも大変なんです…!』
神からの、まさかの「お願い」だった。
あまりのことに呆然とする私と仲間たち。これで、もう戦いは終わったのだと、誰もが思った、その時。




