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勇者死んだままパーティー契約続行中 ― 白銀のドラゴン退治 ―  作者: ぽすしち
ー その3 ―

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弟子入り


 根がまじめなうえに、魔法使いであることに、つねに誇りをもって生きてきたラーラには、それは衝撃の事実で、そのうえちょっと負けず嫌いなところもあったので、もう、いてもたってもいられずに、その日のうちにその責任者につめよって自分の気持ちをぶつけ、さらにまだ王宮内にいたその孫をつかまえて、さっきの『挨拶』でじぶんがうけた衝撃をつたえ、なんだか逃げるように帰ろうとしたのを追いかけて、後日あらためて(むりやりおしかけて)、弟子になることにした。



 そこから、ラーラの『勇者と魔族を退治にゆく修行』がはじまる。



 魔法族は寿命が人間よりかなりながく、年を取るのもおそい。

 ラーラはガットよりよほど年下にみえるが、実際はかなり上だ。

 修行のあいだの数十年で、師匠だった男の口の悪さと短気がちょっとうつったが、おかげで攻撃系の魔法が俄然得意となり、魔力も格段にあがった。

 実戦で戦える魔法使いになったのだ。

  

 だが、欠点がひとつ。


 王宮にいたころも、弟子になってからも、ラーラはつねに、『指示待ち』だった。


 いや、もっといえば、子どものころは親から、学生の時は先生から、の『指示』をうけ、それをそつなくこなし、ここまできたのだ。

 

 そりゃたしかに、勇者のパーティーに加わりいっしょに長旅をするあいだにも、まあ、それなりの経験はした。おかげで焚火を用意する、とか、お湯を沸かす、なんていうのは、魔法をつかってやってあげると、たいへんよろこばれる、というのは学んだ。でもあとは、「なになにをして」といわれないと、なにをどうしてあげればいいのか、じぶんではわからないのだ。



 だから、ラーラは今、すごく、もやもやしている。




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