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勇者死んだままパーティー契約続行中 ― 白銀のドラゴン退治 ―  作者: ぽすしち
ー その3 ―

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21/133

できることは?


「その不安をすこしでも軽くするためにも、王宮の図書館がつかえたら、リミザの症状について調べてくるからよ。もしかしたら、みつかるかもしれねえだろ」

 

 ねえガット、あんたが『図書館』なんて言葉をつかうどころか、じつは本を読むのが好きだとか、その筋肉といままでの言動で、予測できたとおもう?


「まあ、とにかくお前は部屋でちょっとやすんでろよ。おれとラフィーで、できることはやるからよ」

「そうですね。ガット、さっきの指輪の件ですけど ―― 」


 男ふたりはラーラからはなれ、顔をよせあい声をひくめて何かのはなしあいをはじめた。




 ガットとラフィーが、こんなふうに近い距離ではなしこむところなんて、いままで見かけたことなんていちどもなかった。


 だって、知恵が武器の賢者と、肉体が武器の戦士でしょ?

 共通の話題もないだろうし、おたがい興味もないだろうし・・・。

 あたしがリミザと部屋でお茶したり、街を探索したりしてるときにも、そりゃ、ラフィーとガットは次の日のうちあわせはしてたかもしれないけど・・・、そのあとはきっと別々に行動していただろうし、戦闘だって、リミザを中心としてたから・・・。



  「ラーラ」


「な、なに?」

 いきなり、ガットにつよい声でよばれてわれにかえる。



「きまったことがあったら、今夜、はなしますから」

 ラフィーがめずらしくやさしいこえをだす。


「え? あ、うん、」


「部屋でやすんでろ。おれたちは出るが、気にするなよ」



「・・・・うん・・・」

 賢者と戦士には、この状況でできることがあるってわけだ。


 あたしは・・・・


「あ、あたしもなにかできること、ある?」


 あるはずだ。だって、この二人にはやることがあるんだから。


 でも、あたしにはそれが自分でおもいつけない。





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