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勇者死んだままパーティー契約続行中 ― 白銀のドラゴン退治 ―  作者: ぽすしち
― その31 ―

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《勇者》が死んだままのパーティーと白いトカゲの不安

ここで終わりです


 

とりあえずは、ラーラもラフィーもガットも、リミザを《勇者》としたパーティーで、きょうもまた旅をしている。

 この旅がいつまで続けらるかわからないし、このさきどうなるかなんて、いまはまだわからない。


 でもまあ、もともと無理っぽかった最初の《ドラゴン退治》もどうにかできたんだから、これももしかしたら、どうにかできるかも、なんて、《勇者》は笑っている。

 いまのところはそれでいいかな、なんて、《戦士》も《賢者》も《魔法使い》も、おもっているらしい。



 どうだよ?このパーティー、頭のゆるいやつしかいねえだろ?




  え?  おれが、だれかって?



 まあ、あれだ。《白銀のドラゴン》の巣で、なんだかずっと寝てて、上にのってた石の板がわれて、目を覚ましたのが、このおれさまだ。


 いまは白くて小さい腹のふくれたトカゲのカタチをしているが、おれの記憶によると、むかしはおれのことをみんなが恐れ、名前をきくだけでふるえあがっていたはずだ。

 きっとおれの正体こそ、《白銀のドラゴン》なんだとおもうが、ラーラは鼻でわらいやがった。


 腹が立つことに、おれは魔物の気配はあるのに、魔力がねえんだ。



 でも、そのおかげでガットに串刺しにされずにすんだし、ラーラに黒焼きにもされずにすんだ。ラフィーは笑いながらおれのことをビン漬けにしようとしやがったが、リミザがどうにかたすけてくれた。この《勇者》が、「かわいい」このおれさまを、どうしても仲間にしたいっていいはって、ほかのやつらはしかたなくうなずいた。

 

 まあ、おれもしかたなくこのパーティーに入ってやることにしたが、おれのねらいは別にある。


 なにしろ、どうしてあんなところに寝てたのかもわからねえし、寝る前になにをしてたのかも覚えてねえ。じぶんの名前だって思い出せねえんだ。

 だから、あたまのゆるそうなこいつらをつかっていろんなところに行かせて、いろんな魔物どもにあっていけば、《白銀のドラゴン》だったころの自分を思い出せるんじゃねえかとおもってな。どうだ?かしこいだろう?



 ちなみに、カレンとかいう魔法使いは、トラス王国からいなくなってて、もどったときに《白銀のドラゴン》については何もきけなかった。

 くそ。

 きっとそのうちどこかで、おれが《白銀のドラゴン》だったときの記憶が戻って、こいつらを叩き潰す日がくると思うが、まあ、その日まではこいつらをうまくつかって、つきあってやろうと思う。



 だが、このごろこいつらのゆるい旅につきあっていて、毎日不安で仕方がない。





 だって、よく考えたら無理なはなしだよな。



 このパーティーの勇者は、エグイくらい成長のおそい、ガキみたいな年齢詐称疑惑ののこる男で、あほらしいほど虚弱体質のうえ、いまでは《リビングデッド》なんだぜ?



 そのうえ、どうやらリミザのやつ、《魔物》になりそうな気配がしてやがる。




 そんな《勇者》が死んだままのパーティーで、《船を撃沈 海の魔獣退治》にむかってるんだぜ?





   まったく、

      

          やっぱり、無理なはなしだぜ。



















  

目をとめてくださった方、ありがとうございます。  ここまでもしおつきあいくださった方がいらしたら、おつかれさまでございました。。。ダラダラと申し訳なかったです。。。。。

ほんとにありがとうございました!!

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