表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者死んだままパーティー契約続行中 ― 白銀のドラゴン退治 ―  作者: ぽすしち
― その28 ―

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/133

手出し


 28.





 魔物にかかえあげられたリミザは、あぐらをかいていたあしをのばしたが、顔は間抜けなまま固まっている。



「 さあ、こいつをどうにかされたくなければ、その剣をすてろ」

 勝ち誇ったように赤い魔物はリミザを肩にかついでみせた。



「どうにかって、・・・おまえ、いま、そいつの石化なおしたのか?それで足がのびたのか?」

 ガットが疑うように目をほそめる。


「・・・いや、べつになにも・・・。 持ち上げたからだろ。・・・っていうか、この子ども、どうして魔法術の縄でしばりあげてあるんだ・・・? あ!もしかしておまえら、どこかのこどもをさらってきたのか?悪党か?おまえたちほんとは《悪党一行》か?」



「ちげーわっ!その縄は、 その、 ―― とにかくリミザをはなして!」


 むこうからラーラがさけぶのに魔物はにやりとわらった。


「いや、だいじな『盾』を捨てるわけないだろう?おい《戦士》よ、おれがこのこどもをかついでるかぎり、おれに手だし」


  ザンっ


 ガットのつるぎが魔物の顔の右についていた翼を斬り落とした。



「 っぐぎゃあああっ!!なんできったあ! 」


「いや。手出しはできるってのを教えてやろうかと」

 地面に落ちた翼にガットが剣をつきたてると、もがくように羽をまきちらし、赤い翼はあっというまにきえた。



「だ、だってこっち、こどもをかついでるだろ!みろ!あとちょっとでおまえの剣はこどもの脇腹をえぐりとってたぞ!」


「あー、ちょい当たったみてえだな。すまん、リミザ」

 脇の下あたりの服が切れているのをみつけてガットはあやまった。


「こわっ!なに?おまえらこわいって!こどもに対してもっとこう、優しさって言うか、人間らしさっていうか、もってねえの?」



「・・・こどもこども、うるさいなあ・・・・」


    

 魔物の肩にだらりとかつがれた《勇者》がぼそりとつぶやいた。







こんなところまでお付き合いにきてくださる方に感謝です!今月は週中であげることになりそうです。よろしければのぞいてやってください。。。。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ