表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/173

閑話:師匠、スカッと系動画のネタにされてしまう

☆山本 鏡


「い、言い返せない! 悔しい! いや仕事できなかった私が悪いんだけど!」


 私の名前は、山本鏡。

 大昔、某巨人漫画の人類最強のキャラと、某オンラインゲーム作品の2刀流黒剣士に憧れて、魔物ハンターズのオンライン協力プレイで中途半端になりきりプレイをしていた。


 ちなみにプレイヤー名は、ヴァイト剣士。

 グーグルグルで「ヴァイト剣士」と検索をすると、トップに出てくる。


 なぜかって?

 私が相当下手だったせいで、ネットでその名はかなり有名になっていたからだ。


 大昔のことだから勘弁してほしい。

 まぁ、10年くらい前なので、そこまで大昔ではないのだが。


 そしてその当時の自分を再現するかのように、子供達には振舞っているけど、結構いい感じだ。

 師匠呼びも、照れるけど中々に嬉しい。


 で、今私はなにをしていたのかと言うと、Utubeで動画を見ていた。

 見ようとした訳ではないが、関連動画から自動再生されたものだ。


 ちなみに私は閲覧の際はアカウントにログインせず、常にシークレットモードで見ている為、動画の閲覧履歴は残っていない。

 つまり、ほぼランダムで再生されたものだった。


 どのような動画が再生されたかというと、こんなタイトルの動画だ。


“【スカッとする話】迷惑をかけてばかりの問題社員の末路が因果応報すぎるwww”


 こういった動画はUtubeで結構な人気を誇っているので、どういう動画が人気かを確認する為に以前見ただけで、しばらく見ていない。


 だが能力不足で問題社員となり、最終的には実質的にクビになった私は、どうしてもこの動画の中身が気になってしまい、視聴をはじめたという訳だ。


 内容はよくあるスカッと系である。

 ちなみにスカッと系とは、皆に迷惑をかけたり、悪いことをしている人が、最終的にひどい目にあったりボコボコにされたりする感じの話を、動画化したものである。


 敵役は敵役でかわいそうにも感じるが、そこは基本的に創作なので仕方がない。


 だが今回の動画は仕方ないでは済まなかった。


 私にとって、かなり精神的ダメージを受ける動画であったからだ。

 なぜならこの話は、ほぼ実話だったから。


 見事に私がクビになった流れと一致している。


 おまけに登場人物の問題社員役のキャラ名が、私の本名を少し変えたものだったので、そこで確定的になった。


 ここから推理すると、こう考えることができた。


 おそらく私が勤めていた会社の社員の誰かが、この動画を作ったか、話のネタを誰かに売ったか譲ったかだ。


 しかし、クビになった後の話は完全にオリジナルである。

 実際はルカ達と出会って、ダンジョン探索者となり、そこからクランマスターになり、来年度の収益化に向けて活動をしている。


 だが、この動画での私はというとかなりヒドイものであった。


 まず私は会社をクビになったことによりニートの彼氏に振られ、自暴自棄に貯金を全てパチンコに使い、更には多額の借金を抱える。

 そしてこうなったのは会社のせいだと考え、その中でも特に幸せそうな同僚女性を殺して復讐をしようとするが、そこでイケメン彼氏が登場。

 イケメン彼氏に復讐は阻止され、警察に通報され、懲役刑を言い渡されるというストーリーだ。

 ちなみに同僚女性はそれがきっかけで、イケメン彼氏と結婚することになった。


 いやいやいや!

 私に彼氏はいないし、パチンコもしないし、仕事で精一杯で、同僚のそういう事情は把握してないよ!?


 でも、深くは言い返せないのであった……。


 クビになるまでのストーリーは事実だからだ。


「なんだか暗い気持ちになってしまった……」


 こういう時はどうすればいいのだろうか?


「そういえば……中学生はもうすぐ夏休みだな」


 夏の予定を決めることにした。

 海もプールも普段行かないけど、たまにはいいだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ