60.準決勝
「いけっ! リッキー! さっさと決めるぞ!」
あのヘラクレスのニックネーム、リッキーって言うんだね。
おしゃれ!
って、そんなこと考えてる場合じゃないね!
あの指示、文字通り一気に勝負を決めるって意味だろうからね!
私、自分で言うのもなんだけど、ダンジョン内だと結構強い方だと思う。
だから、なにもさせないでの勝ちを狙っている可能性が高そうだ。
「ヘルァァァァ!!!」
ぐっ! 早速あの技だ……!
「スーパースカイトルネードアロー!!」
やっぱりそうだ!
ヘラクレスが通り過ぎたところから、赤い竜巻が発生。
私の体ですら、体制を崩し、竜巻の中をグルグルと回ることになってしまった。
そのグルグルしている中で、リッキーが自らのツノで何回も体当たり&突きを繰り出してきた。
けど、幸いなことにリッキーのツノ攻撃は大したダメージにならなかった。
そして、竜巻がやむ。
私の体はそのまま地面へと落下していく。
今まで、リッキーは竜巻中の攻撃&落下ダメージで勝負を決めていた。
このままだと、私も落下ダメージによる大ダメージをくらって、更にそこに別な攻撃を仕掛けられたらアウトかもしれない。
どうすれば……!
いや、待てよ!
私はとっさにいいアイデアを思い付いた。
「グオオオオ!!」
私は地面に向けて、魔法【マジカル☆ファイア】を使用した!
空中で体制をなおすのは難しかったけど、顔だけ地面を向くことは、割と簡単だった。
黒い火球が地面に向けて発射された。
そして……。
「なにぃぃぃぃぃぃぃ!?」
師匠が驚きの声をあげた。
そう、私が落下ダメージを食らわなかったからだ!
どうなったのかと言うと、こうだ。
当然地面に発射したマジカル☆ファイアは爆発する。
けど、私はそれを利用し、クッション代わりにしたのだ!
リッキーの表情はカブトムシだから分かりにくいけど、リアクション的に多分リッキーも驚いていた。
今だ!
私は魔法【スター☆カッター】を使用。
更に【バチバチ☆スパーク】を使用し、前者の魔法によって出現した星形の手裏剣のようなものに、後者の魔法をまとわりつかせた!
結果、黒い電気がまとわりついた星型の手裏剣が誕生した。
ちなみにこの手裏剣のようなものは、両手に出現するので、1回につき2枚だ。
私はそれをリッキーに投げつける。
けど、直撃はしない。
「ヘラッ!?」
でも、かすりはした!
リッキーは痺れて動けなくなった。
その後私はリッキーを空中にぶん投げ、魔法【マジカル☆ファイア】を使用した。
黒い火球が私の口から発射された。
そしてそれがリッキーにヒットした瞬間、空中で大爆発が起き、リッキーが落下してきた。
「ヘラァ……」
「リッキー!」
リッキーのHPゲージは0になっていた。
準決勝、私達の勝ちだ!
後は決勝だけだ。
果たして、どうなるのか……。




