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30.テイム

 私は魔法の発動を中止する。


『ソラちゃん……?』


 どうしたんだろう?


「この子、私飼いたいです!」

『か、飼いたい!?』


 私がソラちゃんと話していると、メカキメラに手を噛まれた。

 痛くない。


 そういえば、この姿に変身してから強い痛みを感じたことがない。

 痛覚がある程度遮断されているのかな?


 どっちにしろ、あんまりダメージを食らっている感じはしないね。


「ご、ごめんなさい! 私のせいで!」


 あ、そっか!


『別に気にしなくて大丈夫だよ? 痛くないし』


 とりあえず、ソラちゃんがテイムしたいって言うことだし、倒すのはやめておこう。


『チャンスだよ! なにかあったら私が抑えるからね!』

「は、はい! ありがとうございます!」


 ソラちゃんがポーションを取り出し、メカキメラにかける。

 すると、メカキメラは私の腕を噛みつくのをやめて、ソラちゃんの方を向く。


「モ、モンスターに初めて懐かれました……!」


 メカキメラはなんと、ソラちゃんに向けて尻尾を振っている。

 ソラちゃんはテイムグローブをはめ、その手をメカキメラにかざした。


「私と一緒に来てください! テイム!」


 すると、テイムグローブをはめた手から光が溢れ出した。


「ワオオオオオオオオン!!」


 メカキメラは光に包まれ、その場から消えた。

 そして、メカキメラがいた所には1枚のカードが落ちていた。


「やりました!」

『やったね! って、メカキメラはどこに行ったの!?』

「このカードの中にいます!」

『なんで? って、あるべき姿に戻ったんだね!』

「いえ、違います。モンスターをテイムすると、このようにカードの中の空間へと転送されるんです」


 ソラちゃんはメカキメラのイラストが描かれたカードを拾って、それを見ると優しく笑った。


「これからよろしくね」


 ソラちゃんはカードに向けて、そう言うのであった。


『あっ! 宝箱! なんで!?』


 宝箱が急に出現した!

 どうしてだろう?


「モンスターをテイムした場合、倒した扱いになるって聞いたことがあります!」

『なるほどね!』


 中にはなにが入っているんだろう?

 って、また技の書だ!


 技の書はレアアイテムみたいだけど、本当にレアなの!?


「中には、【漆黒破壊光線ブラックデストロイビーム】が記録されているようですって……見るからに危険そうな技ですね」


 確かに、明らかに強力そうだよね。


「説明を読み取った感じでは、その名の通り光線を発射する技みたいですね。結構高値では売れそうですけど、どうしますか? 私はこの前融合の技の書を貰ったので、ルカさんが売ってゴールドにするっていうのもいいかもしれません」


「それは勿体ないよ!」


 確かに、私は魔法少女だから技の書が使えないけど、ソラちゃんだったら有効活用できるハズ!


「メカキメラに覚えさせてみたら?」


 技の書を使えば、モンスターに技を覚えさせることができるみたいだしね。

 ただし、自分がテイムしたモンスターじゃないと、無理みたいだけど。


「それなんですけど」


 ソラちゃんは技の書をメカキメラのカードに近付けた。


「相性が悪くて覚えられないみたいです」

「相性? そんなあるの!?」


 モンスター育成ゲームみたいだね!


「ということで、これはルカさんが持っていてください」

「え、えぇ……」


 ということで、半ば押し付けられる感じで渡された。

 駄目元で使ってみようとしたけど、やっぱり魔法少女だからか、覚えられなかった。


 この技の書、一応収納しておいたけど、売ろうとしなければ、多分このまま2度と出てこないだろう。

 ゴールドに困った時に売ろう、そうしよう。



 私達はダンジョンを出ると、大空中学校の裏山にある不人気ダンジョンへと向かった。

 ソラちゃんが、自分のチャンネルで配信をする為だ。


 ちなみに私もゲスト出演する。


「皆さんこんにちは! ミラクルです! 本日は私のテイムモンスターを紹介したいと思います!」

「こんにちは! 私も今日はミラクルチャンネルにゲスト出演しちゃってまーす!」


・『ミラクルちゃんテイマーになったのか』

・『隣にいる女の子がそうかな?』

・『ミラクルちゃんに似合うモンスターって言ったら、犬とか猫系のモンスターだな』


「3番目の方、惜しいですね! この子です! 召喚!」


 ソラちゃんがカードをかかげると、それは光って、メカキメラが現れた。


「ワオーン!」


・『ゾ〇ドだ!』

・『ウチの犬と同じサイズだな。戦闘向きじゃないのか?』

・『かわいいな。ゾ〇ドじゃないけど、昔こういう犬のロボットのおもちゃがあったよな』

・『ってか、羽生えてる、キメラか?』


「実はこの子には秘密がありましてね!」


 ソラちゃんがメカキメラに命令する。

 すると、大きさを変えたり、体を分離させたりした。


・『すげー!』

・『機械だからか、バラバラになってもグロテスクじゃないな』

・『戦隊ものの中盤辺りに出て来る合体サポートメカみたいで草』


 リスナーさんが喜んでるね!

 かわいいしかっこいい!


 最高だね!


 それに、テイムしたばかりなのに、ソラちゃんに懐いてる!


「ではでは、元の形態に戻って貰った所で、この子の名前をここで決めたいと思います!」


 そう、今日の配信はメカキメラの名前を決める目的もあったんだ。

 私は手を挙げる。


「キメラちゃんってどうかな? キメラちゃん! キメラちゃーん!」


 メカキメラに向かってそう言うと、威嚇された。


「その名前、嫌みたいですね……というか、破壊龍さんのことを嫌っている……?」


 まぁ、敵同士だったからね。


・『機械のキメラだから、キキメラ?』

・『キラとか?』

・『犬と言ったら、ポチ! 正確には犬じゃないけど』


 その後色々コメントが流れて、最終的に食べ物の名前にしようってことになった。

 確かに、食べ物の名前をペットにつけている人は多いからね。


 そして、最終的に……。


「よしっ! これからあなたの名前はライムです!」


 果物から取って、ライムって名前になった。

 私もかわいい名前だと思う!

ライムちゃん。

実は、私の過去作品のキャラから名前をパクりました。



お話が気になった方はブックマークをしていただけますと、幸いです。


また、読んでいく中でこの作品を気に入っていただけましたら、お好きなタイミングでよろしいので、星0から星5のいずれかで評価していただけますと嬉しいです。

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